百五銀行の企業研究

今回ご紹介するのは、三重県津市に本店を置く地方銀行。魚問屋で使われた独特な言葉に由来する「丸と×」を組み合わせた行章で有名な百五銀行。

この記事を読んでいる方の中には、百五銀行への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、百五銀行の経営理念や同じ地方銀行業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある地方銀行会社の中で、なぜ百五銀行なのか？」という質問への対策を考えましょう。


百五銀行について深く知るために、まずは百五銀行の経営理念を確認しましょう。そこから百五銀行が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

百五銀行の企業理念は、以下の通り。
『百五銀行の使命
信用を大切にする社会をささえます。
百五銀行は、信用が社会の基本だと考えます。
健全な金融活動を通じて、活力と潤いに満ち、互いに信頼し合える社会づくりにつとめます。

百五銀行の経営
公明正大で責任ある経営をします。
百五銀行は、倫理を重んじ、自主独立の精神で公明正大な経営を行います。
堅実で力強い発展をめざし、責任ある経営で社会の信頼に応えます。

私たちの行動
良識ある社会人として誠実に行動します。
私たちは、良き社会人として、知見を深め、良心にしたがって行動します。
感謝の心で誠意をつくし、明るく元気に、新しいことに挑戦します。』
（百五銀行　企業理念ページより引用）

ここから分かるポイントは、「自主性」「顧客主義」「社会貢献」の3点。
百五銀行の行員として、顧客のために、常に当事者意識を持って自主的に考えて行動すること。 既存の枠組みにとらわれない発想で、新たな商品やサービスの提案に努め、向上心を持って自分自身の成長にも努める。
その結果、顧客からの信頼を得て会社の目標達成に貢献し、且つ、会社の発展が地域社会の明るい未来にも寄与する。
百五銀行はこのような志を持った人材を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• チームとして、どのような目標をどのようにたてたか
• 目標達成のために個人として、どのような役割を果たしたか
• 目標達成の過程で経験した挫折や失敗から学んだこと
• 以上のような経験で得たことを、仕事の上でどのように活かしたいか

次に、地方銀行業界における百五銀行と競合会社と比較してみましょう。
百五銀行の競合といえば、三重銀行が挙げられます。
百五銀行と三重銀行はどのように違うのでしょうか。

130余年の歴史を誇る百五銀行は、津市に本店を構え、三重県を中心に地域社会とともに発展してきた地方銀行。
同県は、東海圏および関西圏と隣接する商圏内にあり、大手メーカーの生産拠点やその下請け企業が多く占めています。
しかしながら、県内には強力な地銀、第2地銀、信用金庫 が数多く存在する他、愛知県、岐阜県、和歌山県の金融機関も出店 しており、非常に競争が激しい地域として知られています。
このような状況下においても、県内企業の約4割弱が同行をメインバンクとして利用しており、他の金融機関に比べて高いシェアを誇っています。

対する三重銀行も、平成27年に創立120周年を迎えた歴史ある地方銀行。
本店は四日市市。
三重県内では百五銀行に次ぐシェアを占めており、地域密着の堅実経営として、さらに人を大切にする企業風土にも定評があります。

次に百五銀行と三重銀行の財務状況を見てみましょう。
平成27年3月期におけるコア業務純益は、百五銀行が125億円であるのに対し、三重銀行は37億円と大きく下回っています。
一方で、企業全体の強さを図る経常利益は、百五銀行が150億円のところ、三重銀行は48億円とこちらも下回っています。
同期における百五銀行の経常収益は、貸出金利息や有価証券利息配当金の減少で資金運用収益が減少。さらに株式等売却益の減少によ り、その他経常収益も減少しているものの、地域における圧倒的な強さを結果として残しています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
同行の営業エリアである三重や愛知の経済状況は回復傾向にあり、今後も輸出や設備投資、 さらに地域経済活性化などの好材料を元に、景気回復の存続が見込まれています。
一方で、首都圏、及び九州における地方銀行の再編が発表され、激戦区である東海地域の地方銀行の間でも、生き残りをかけた選択肢に現実味も。
各行は、その重要性に賛同しつつも、まだ現実的ではないという見方をしており、そこには、トヨタを中心とした比較的、強固な経済基盤に対する自負が伺えます。

ここまで百五銀行についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選�