ツジカワの企業研究

今回ご紹介するのは、財務省印刷局や造幣局をはじめ、あらゆる業界からの特殊印刷ニーズに応えてきた実績は90余年にも及びます。金属彫刻分野における日本のパイオニア的な存在で有名なツジカワ。

この記事を読んでいる方の中には、ツジカワへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、ツジカワの経営理念や同じ特殊印刷業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある特殊印刷会社の中で、なぜツジカワなのか？」という質問への対策を考えましょう。


ツジカワについて深く知るために、まずはツジカワの経営理念を確認しましょう。そこからツジカワが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

ツジカワの企業理念は、以下の通り。
『先進、伝統、情熱を融合した協奏力で、高精度の彫刻製品を創る。』
（ツジカワホームページ　企業理念ページより引用）

ここから分かるポイントは、「技術力」「挑戦」「社会貢献」の3点。
ツジカワの社員として、顧客に最高の製品を提供するため、常にその技術力を磨き向上心を持って努める。会社が長年に渡って培ってきた伝統を守るとともに、新たなビジネスの創造にもチャレンジしていく。
その結果、顧客からの更なる信頼を得て会社の目標達成に貢献し、且つ、会社の発展が世界中の人々の豊かな暮らしへと寄与する。ツジカワはこのような志を持った人物を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• チームとしてどのような目標をどのようにたてたか
• 目標達成のために個人としてどのような役割を果たしたか
• 目標達成の過程で経験した失敗や挫折から学んだこと
• 以上の体験で得たことを、仕事の上でどのように活かしたいか

次に、特殊印刷業界におけるツジカワと競合会社と比較してみましょう。
ツジカワの競合といえば、村田金箔が挙げられます。
ツジカワと村田金箔はどのように違うのでしょうか。

ツジカワは様々な商品のラベルをはじめ、表面加工が施されたデザイン性の高いパッケージを作るために必要な特殊な版や刃を制作する等、特殊印刷業界では欠かせない存在。
90年以上に渡る歴史の中で、化粧品、食品、自動車、電化製品、し好品、そして官公庁など、多くの多彩な業界における実績を積んできており、不況に負けない経営基盤を誇っています。
近年は海外ブランドを展開する企業との取引も拡大し、上海、タイ、インド、インドネシアにも拠点を構え、アジアにおける事業展開も積極的に行っています。

対する村田金箔の創業は慶応元年。
純金箔や蒔絵材料の製造販売から始まったその歴史の中で、常に「光る」ものに特別の思い入れがあった企業です。
現在もその意志を引き継ぎながら、特殊印刷の箔押加工（ホットスタンピング）用転写箔やホログラム（箔、フィルム、粉体）等の素材メーカーとしても君臨。
近年は、導電箔やヘアライン箔等、工業製品として活用される箔の開発にも注力しており、様々な分野における箔の活用に取り組んでいます。

次にツジカワと村田金箔の財務状況を見てみましょう。
平成26年8月期の売上高は、ツジカワが28億円であるのに対し、村田金箔は平成26年1月期に35億2,000万円と上回る結果に。
一方で営業利益は、両社ともデータが不明となっています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
上海、タイ、インドに続くアジアの新たな拠点としてインドネシアに進出したツジカワ。
そんなツジカワの取引先には大手の印刷会社も含まれていますが、インドネシアにおける印刷市場の動向は、平成21年の53億アメリカドルから、平成29年には91億アメリカドルへと、ほぼ倍近くの成長が期待されています。
以前は労働者コストが安く抑えられたため、中国向け印刷関連の輸出に競争力があったインドネシアですが、近年は物価上昇、賃金高騰のため、ベトナムやスリランカにその地位を譲るとともに、その活動の場は外需から内需へと移行しているとのこと。
経済状況の改善化が進められる同国の印刷産業は、多種多様な業種での成長が見込まれており、パッケージ分野においては、平成24年から平成29年 で13.2％増との予想が。印刷業界内でトップの出版に続く高い成長率が見込まれています。

ここまでツジカワについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選�