日立ビルシステムの企業研究

今回ご紹介するのは、エレベーターやエスカレーターの製造・販売・メンテナンスで有名な日立ビルシステム。

この記事を読んでいる方の中には、日立ビルシステムへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、日立ビルシステムの経営理念や同じビル管理業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるビル管理会社の中で、なぜ日立ビルシステムなのか？」という質問への対策を考えましょう。


日立ビルシステムについて深く知るために、まずは日立ビルシステムの経営理念を確認しましょう。そこから日立ビルシステムが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

日立ビルシステムの企業理念は、以下の通り。
『私達は、常に向上心をもち、高度な総合技術力とユーザーを思う心をひとつにして、ビルを利用するすべての人々に、安全で、快適な環境を提供し、社会に貢献する。』
（日立ビルシステム「企業理念」より引用）

ここから分かるポイントは、「快適な環境づくり」の1点。
日立ビルシステムは、時代をとらえた高度な技術とノウハウで、オフィスやマンションで暮らす人たちのライフスタイルに合わせた安全で快適な環境づくりを提案しています。目指すのは、人とビルの「いい関係」のプロデュース。時代の先を見つめたソリューションで、ビルの価値を高めることに努めています。求める人材像は、「自分の頭で考えて、それを行動に移せる人」です。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。

• 学生時代に最も努力して達成したこと、そこから得たもの
• これまで経験した困難や挫折、それを克服した経験とその克服方法
• 自身の夢や目標、それに向かい継続して行っていること

次に、ビル管理業界における日立ビルシステムと競合会社と比較してみましょう。
日立ビルシステムの競合といえば、三菱電機ビルテクノサービスが挙げられます。
日立ビルシステムと三菱電機ビルテクノサービスはどのように違うのでしょうか。

日立ビルシステムの中核事業は、エレベーター・エスカレーターの製造・販売・サービスを行う昇降機事業。加えて空調設備、セキュリティシステム、省エネ、電気設備など、ビルの設備販売やメンテナンス、リニューアルや設計も手掛けることで、ビル設備全体の監視・制御を行っています。強みとするのは、昇降機事業の製造から販売、サービスに至るまでの一貫体制。2014年、日立製作所からの設計・製造事業移管により一貫体制が整ったことで、常にベストコンディションでの稼働を実現させています。また、技術開発においても世界的な評価を受けており、独自の技術による特許保有数は約900件。ビルの様々な機能を結びつける研究開発を行うことで、ビルケアの先進思想や高度な機能の具現化に成功しています。平成26年度売上高を2,496億円としています。

対して昭和29年設立の三菱電機ビルテクノサービスは、「トータルビル管理サービス」「ビル診断・コンサルティング」「総合リニューアル」のトータルビルシステム事業を手掛ける会社。これまでの実績には、東京タワー展望用エレベーターや新宿住友ビル、池袋サンシャイン60ビルや横浜ランドマークタワーなどがあり、国内の代表的な高層ビルエレベーターのメンテナンスを手掛けることで業界をリードしています。平成26年9月末現在、エレベーター・エスカレーター管理台数はトップシェアの約24万台に及び、空調・冷熱設備管理台数は約42万台、遠隔監視サービス契約件数でも約2万件に至るほど。「より快適なビルの空間環境づくりを通じ、豊かな人間社会の実現に貢献する」ことを使命とし、現場の「技術」と現場を支える「人」を強みとしています。平成26年度売上高は3,215億円となっています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25～26年のビル管理業界売上高は7,268億円、経常利益は859億円です（対象企業12社合計）。過去の推移は平成18年から22年頃まで横ばい傾向にあり、平成20年の金融危機による不動産市場低迷の影響を受けることになります。その後、平成23年に入ると新築マンションの増加や不動産市場拡大を受け好調となり、平成25年にかけ増加傾向となっています。
このように、ビル管理業界が影響を受けやすいのは主に不動産市場や国内景気。サービス対象をビル（不動産）とする業界にとって、今後もこの2つの動向に注目が集まっています。

ここまで日立ビルシステムについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。