オーシャン貿易の企業研究

今回ご紹介するのは、生鮮品に特化した貿易商社で有名なオーシャン貿易。

この記事を読んでいる方の中には、オーシャン貿易への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、オーシャン貿易の経営理念や同じ専門商社業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある専門商社会社の中で、なぜオーシャン貿易なのか？」という質問への対策を考えましょう。


オーシャン貿易について深く知るために、まずはオーシャン貿易の経営理念を確認しましょう。そこからオーシャン貿易が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

オーシャン貿易の企業理念は、以下の通り。
『三方よし～私たちは、種をまく～』
（オーシャン貿易「経営理念」より引用）

ここから分かるポイントは、「信用」「心あるビジネス」の2点。
オーシャン貿易は創業以来40年に渡り、徹底して「原理原則」である「三方よし」の精神を守り続けています。「三方よし」とは「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」を意味し、売り手も買い手も満足でき社会貢献もできるということ。これこそが良い商売と信じ、関わる人すべてに繁栄と幸福をもたらすため真摯に誠実に「種」をまき続けています。 求める人材像は、「自ら学び続ける積極性のある人」「目的、目標を持ち成長していきたいという人」です。企業ホームページのトップメッセージによると、社会人として活躍できる人物は「何事にも興味を持ち、好奇心旺盛な人」「真剣に物事に取り組むことができる人」「常に感謝の気持ちを忘れない人」「“パソコンの普及で思考能力を失った若者の中でも”感性豊かな人」とされています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• 目標達成のために継続して努力していること、その成果
• 学生時代に最も頑張って達成したこと、そこから得たもの
• チームにおける自分の役割、発言力、行動力
• 困難や挫折の経験、それを乗り越え達成したこと、独自の克服方法

次に、専門商社業界におけるオーシャン貿易と競合会社と比較してみましょう。
オーシャン貿易の競合といえば、太陽物産が挙げられます。
オーシャン貿易と太陽物産はどのように違うのでしょうか。

オーシャン貿易は、生鮮品に特化した貿易商社。水産物・青果物・生花物・果樹苗・一般苗木・種子・自動車に加え、雑貨などの輸入卸販売や水産物の輸出も手掛けます。取引相手はアジアをはじめ、オセアニア、北米、中南米、欧州、アフリカ等に広がる30か国以上。商材の輸出入・販売のみならず現地での商材開発にも積極的に取り組み、一般的な貿易商社の枠を超え、生産国と農家との連携により自家生産事業も行っています。強みは産地との強固な信頼関係とノウハウであり、これはオーシャン貿易の「人間的繋がりを最重視する」という信念の上に成り立つもの。データ・証拠で「安全」の根拠を明白にし、徹底して「鮮度」にこだわり、商材への「愛着」を持つという徹底した姿勢も大きな強みとなっています。平成27年12月期売上高を190億円としています。 対して1941年設立の太陽物産は、農畜産物に特化した貿易商社として「衣」「食」「住」にまつわる生活全般にて事業を展開しています。取扱商品は、大豆・そば・牛肉・豚肉・鶏肉・自動車・機械・鉄鋼・繊維製品・化学品と広範囲に及び、取引相手はアジアをはじめ北米や中南米、欧州やオセアニアなど。中でも中国とは半世紀以上に渡る取引経験があり、現地における鶏肉ビジネスでは、生産量はもちろん質の向上にも大きく貢献しています。強みは特定分野に特化した「専門性」と「機動力」であり、これを磨くことで未開拓分野のビジネスに挑戦。こうしたチャレンジ精神により独自のビジネスプロデュース力を高め、付加価値の高い情報・商品・サービスの提供に努めています。平成27年9月期売上高を245億円としています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25～26年の専門商社業界売上高は41兆2,127億円、経常利益は8,193億円です（対象企業236社合計）。過去の推移は平成17年から19年まで増加傾向にあり、平成20年、21年と減少に転じます。この頃の業界は世界的な金融危機に加え原油価格の高騰を受け、多くの企業が減収減益を記録しています。 その後、平成23年から25年にかけては国内景気の回復基調に合わせ再び増加傾向に。平成25年には機械・鉄鋼関連が好調となり、業界を牽引する形になっています。 とはいえ、総合商社と比べ内需依存型のビジネスモデルである専門商社業界は、近年の国内市場の飽和状態により再編を加速させる傾向にあります。今後も生き残りをかけた統合や業務提携などは積極的に行われる見通しとされ、業界全体の動向に注目が集まっています。

ここまでオーシャン貿易についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。