ミサワホームの企業研究

今回ご紹介するのは、木質系プレハブ住宅で有名なミサワホーム。

この記事を読んでいる方の中には、ミサワホームへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、ミサワホームの経営理念や同じ住宅業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある住宅業界の会社の中で、なぜミサワホームなのか？」という質問への対策を考えましょう。


ミサワホームについて深く知るために、まずはミサワホームの経営理念を確認しましょう。そこからミサワホームが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

ミサワホームの企業理念は、以下の通り。
『安全・快適で環境を重視した家づくり、街づくりを行います。 法令を遵守し、倫理を重んじて誠実に行動します。地球全体を視野に入れ、環境保全活動などを行い、社会に貢献します。企業価値の向上に努め、長期安定的な成長により、ステークホルダーとの共存共栄を実現します。グループ社員が相互に信頼し、協力し合って能力を発揮できる職場をつくります。適正な財務報告・情報開示と適切なリスク管理を行います。』
（ホームページより引用）

ここから分かるポイントは、冒頭部分の環境を重視した家づくり、街づくりを行うという点。
少子高齢化の影響で住宅の着工戸数が減少傾向にある現在、環境を重視した家づくり、街づくりを行うということは今後の発展の可能性を秘めています。どのようにに環境を重視した家づくり、街づくりが可能でしょうか。この環境というのは、居住環境ももちろんですが、現状を取り巻く環境と捉えることもできます。少子高齢化による在宅介護の必要性、ニーズが高まる保育の現場や大規模商業施設と併せた家づくり、街づくりなど、環境を考えればいろいろな可能性がでてきます。変化が必要とされている現在、環境は最も大切な要素であると言えます。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の三点です。

• 環境の変化を読み取る力
• チャレンジ精神
• 可能性に挑み続ける力

次に、住宅業界におけるミサワホームと競合会社と比較してみましょう。
ミサワホームの競合といえば、積水ハウスが挙げられます。
ミサワホームと積水ハウスはどのように違うのでしょうか。

まずは住宅から比較してみましょう。ミサワホームは、南極基地の建物を造ったことでも知られています。中でも特徴ある木質パネル工法は、新材枠に断熱材が入り、強力な接着剤ではさんで外壁パネルにしたもので、高断熱、高気密設計が可能です。また、高減衰ゴムを利用して、地震エネルギーを最大2分の1に抑えられる「MGEO」は、 制振装置により、揺れも最小限に抑えることができます。この他大収納空間である「蔵」は、中2階などにも設置できる、人気の収納空間です。

これに対して、技術力、デザイン面で定評がある積水ハウス。 積水ハウスの特徴ある制震構造は「シーカス」で、これは骨組みに鉄筋を交差させたブレースを併用し、地震エネルギーを吸収、家の変形を半分に抑えることが可能な構造です。そして、 外壁に採用している「ダインコンクリート」は、900度の熱でも、家の中は100度以下に抑えられるだけでなく、コンクリートの内部に無数の気泡があるため、風雨に強く、衝撃に強く、音を通しにくいという特徴もあります。そして、 鉄骨系だけでなく他にも木造工法の「シャーウッド」など3つの工法があります。

次に財務状況を見てみましょう。まず会社の規模を表す資産ですが、積水ハウスの資産合計は、２兆163億７千６百万円となっています。そして、売上高は、2,851億８千７百万円、営業利益は322億３千７百万円、売上純利益は、278,501百万円 となっています（平成28年1月期決算）。積水ハウスは、賃貸住宅事業、リフォーム事業、分譲住宅事業をはじめ都市再開発事業や国際事業など幅広い事業展開が特徴です。
これに比べ、ミサワホームの資産は2,067億56百万円、売上高2,663億17百万円、営業損失は△2,571百万円、 売上純利益は56,643 百万円（平成28年３月期 決算）となっており、積水ハウスの方が会社の規模は大きいと言えますが、家事の効率化につながる提案や子どもの安全に配慮する提案などを盛り込んだ商品をはじめ、リフォーム事業や子育て支援事業なども行っているところが積水ハウスにはないところです。また、住宅業界ナンバーワンとなるグッドデザイン賞を受賞していることも強みと言えるでしょう。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
現在、住宅業界は、来年の消費税率引き上げ、ローン金利の引き下げもあり、駆け込み需要争奪戦に入っています。
しかしながら、2019年をピークに日本の世帯数が減少し、その後減少の一途をたどることが予測されています。これにより、住宅価格に大きな影響を与えることになると思われ、この問題は「2019年問題」と呼ばれています。これまで通り住宅が供給され続ければ、当然空き家は増え、住宅の供給超過が続けば、住宅価格が下がっていくという問題が生じます。これは住宅業界にとって大きな問題となるでしょう。
このような中で、住宅業界では、生き残りをかけて様々な工夫がみられます。高齢化社会に向けたお年寄りに配慮した全室床暖房の住宅、防音・防振構造を取り入れた住宅、太陽光発電システムを採用した省エネ住宅などいろいろな住宅が出てきています。今後の生き残りをかけて、新しいアイデアが求められています。

ここまでミサワホームについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。