日立物流の企業研究

今回ご紹介するのは、物流業界のなかで有名な日立物流。

この記事を読んでいる方の中には、日立物流への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、日立物流の経営理念や同じ物流業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある物流会社の中で、なぜ日立物流なのか？」という質問への対策を考えましょう。


日立物流について深く知るために、まずは日立物流の経営理念を確認しましょう。そこから日立物流が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

日立物流の企業理念は、以下の通り。
『日立物流グループは 広く未来をみつめ 人と自然を大切にし 良質なサービスを通じて 豊かな社会づくりに 貢献します』- 経営理念
『グローバルサプライチェーンにおいて最も選ばれるソリューションプロバイダ』 - 経営ビジョン
（日立物流：経営理念より引用）

ここから分かるポイントは、「広い視野を持って業界全体をリードしようとする姿勢」と「国際物流市場への注力」 の2点。
元々は日立グループの物流会社としてスタートしている同社ですが、現在では積極的にグループ外の仕事も手掛け、流通業界や医療業界のロジスティクスなどで実績を挙げ、グループ外顧客の売上比率は8割にも及びます。また「グローバルサプライチェーン」というキーワードについては、近年小売・家電・自動車関連分野の新規案件を稼働させ、2015年3月期の決算では国際物流の売上高が2583億5400万円（20％増）と大幅に伸長するなど、着実にそのビジョンの実現を図っている最中です。

このような事実から、昔から培ってきたリソースを活用しながらも、さまざまな業界に対する物流サービスを新たに手掛ける同社において、新しいアイデアを出し実行することや、顧客の物流に関する問題の見極めと適切な改善提案が仕事をする上で非常に重要な要素となることが想定されます。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の2点です。

• 「問題点を見極め、具体的な解決策を考え実行した経験とその結果」
• 「新しいアイデアをカタチにし、成果を出した経験」

次に、物流業界における日立物流と競合会社と比較してみましょう。
日立物流の競合といえば、日本通運が挙げられます 。
今回は、日立物流と日本通運を比較してみましょう。

日本通運は世界最大級の物流企業の1つで、2015年3月期決算では1兆9,249万円という売上を残しています。陸運を中心としながら海運、倉庫、航空貨物事業などあらゆる物流業界の仕事を手掛ける他、細かな部分では一般的な輸送の他に引っ越しや廃棄物運送、美術品輸送など専門の物流サービスも手掛ける総合型の企業です。
その強みを活かした「総合物流ソリューション」が同社の最大の強み。顧客のニーズに合わせて陸・海・空全ての輸送手段を組み合わせると同時にITを活用して物流の動きをリアルタイムに把握し、グローバル規模でマーケティング情報を収集・提供が可能です。また、そうした内容を組み合わせて物流のプロフェッショナルとして最適な輸送手段を提案するコンサルティング機能にも自信を持っており、「物流戦略」を考えるパートナーとして強い存在感を示しています。

一方の日立物流は日本通運ほどの総合型とは言えませんが、一定の強みと言える事業分野に絞り事業を展開し、十分に物流業界のなかでも存在感のある企業となっています。
法人向け物流サービスに特化していることを活かしての最大の強みはシステム物流事業（3PL）で、資材調達から生産、販売、リサイクルに至る一連の物流についてさまざまな業界の物流を支援することが可能です。この事業については日本における先駆者として認識されています。また、専門輸送についても重量品・プラント、生産・精密設備機器、情報・通信機器等さまざまな業界のニーズに対応が可能となっています。

規模の違いはあれど、手掛ける事業分野は法人対象であると重複する部分が多い2社。今後の動向については両者ともに現在の強みを活かし、新しい事例や成果をどのように築き上げて行けるかという点が重要な観点の1つとなりそうです。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
内需縮小や円安基調、燃料高を背景に国内物流市場は縮小傾向となっています。そうした現状に加えて顧客企業側では物流コスト削減のニーズが高まり、物流業界内では値下げ競争が激化。人材不足という問題も抱えるなかで生き残りのカギを握っているのが日立物流でも手掛けている「システム物流（3PL）」なのです。

これまでこのシステム物流をリードしてきた日立物流や日本通運などの競合は、製造業や卸売業の物流子会社をM&Aすることでシステム物流の事業拡大を図ってきました。その動きはまだこれからも続く見込みで、今後は特に海外でのM&Aが増えるのではと予見されています。

国内市場に限らず、海外市場も含めて各社の動きを調べてみましょう。

ここまで日立物流についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選�