オールアバウトの企業研究

今回ご紹介するのは、月間3,150万人のユーザーが利用する、専門ガイドによる総合情報サイト「All About（オールアバウト）」の運営やインターネット広告で有名なオールアバウト。

この記事を読んでいる方の中には、オールアバウトへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、オールアバウトの経営理念や同じIT業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるIT会社の中で、なぜオールアバウトなのか？」という質問への対策を考えましょう。


オールアバウトについて深く知るために、まずはオールアバウトの経営理念を確認しましょう。そこからオールアバウトが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

オールアバウトの企業理念は、以下の通り。
『個人を豊かに、社会を元気に。
個人のチカラをベースに、世の中の不合理・不条理をなくし
既存の情報流・商流・製造流を創りなおすイノベーションプラットフォームとなる』
（オールアバウトグループのコーポレートサイト　 ビジョンページより引用）

ここから分かるポイントは、「チャレンジ精神」「チームワーク」「社会貢献」の3点。
オールアバウトグループの一員として、人々が求めるニーズの多様化やインターネットの進化により、社会のシステムが大変化を起こそうとしている現実を理解し、まず自分自身が自立した人間となるよう主体性を持った行動に努める。
仕事の仲間と考えを共有し、互いに切磋琢磨して共に成長するとともに、働きやすい職場環境を創ることで会社の成長へとつなげていく。
その結果、ユーザーからの更なる支持を得て会社の目標を達成し、ひいては多くの人々の自立をサポートすることで、共に心豊かな社会の創造にも寄与する。
オールアバウトは、このような志を持った人物を求めています。


ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• チームとして、どのような目標をどのようにたてたか
• 目標達成のために個人としてどのような役割を果たしたか
• 目標達成の過程で経験した失敗や挫折から学んだこと
• 以上の体験で得たことを、仕事の上でどのように活かしたいか

次に、IT業界におけるオールアバウトと競合会社と比較してみましょう。
オールアバウトの競合といえば、エキサイトが挙げられます。
今回は、オールアバウトとエキサイトを比較してみましょう。

オールアバウトは、住宅・不動産、マネー、健康・医療、美容、デジタル、暮らし、ビジネス、グルメ、旅行など、多彩な分野における専門家をガイドとして900名以上も擁した総合情報サイト「All About」を運営。月間総利用者数は3,150万人を抱え、総合情報サイトの老舗的存在となっています。
その独自のサービスとその資源を活かしたビジネスを展開しており、同社の大きな収入源となっているインターネット広告事業をはじめ、マーケティング事業、インバウンド事業、マーケティング支援事業、生涯学習支援事業などを行っています。
同社は平成12年、リクルート・アバウトドッドコム・ジャパンという商号でAbout.com, Inc.社の資本参加で事業を開始。その後、ヤフーとも資本提携し、平成17年にはジャスダックに上場。現在は大日本印刷が筆頭株主となっており、常に新たな事業に挑戦し続けることができる安定した経営基盤が大きな強みとなっているようです。

対するエキサイトは、月間6,000万人が訪問する総合ポータルサイト「エキサイト」をはじめ、女性のための総合ポータルサイト「ウーマンエキサイト」「エキサイト翻訳」「エキサイト恋愛結婚」など、多数のインターネット情報サービスを提供しています。
同社は、平成9年にアメリカのExcite Inc.100％子会社として設立。その後、At Home Corporationが親会社となり、平成14年に現在の筆頭株主である伊藤忠商事の傘下に置かれています。
親会社が商社系であることは大きな強みとなっており、設立7年でジャスダック上場、インドネシア、フィリピン、台湾などの海外進出など、提携やM＆A という手法でスピードのある事業の拡大を図っています。

次にオールアバウトとエキサイトの財務状況を見てみましょう。
平成27年の売上高は、オールアバウトが連結63億925万円であるのに対し、エキサイトが連結71億8,662万円とやや上回っています。
一方で営業利益は、オールアバウトが連結2億100万円のところ、エキサイトが連結2億3,900万円と、ほぼ互角の結果に。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
オールアバウトによると、同社の主力メディアである「All About」において、平成25年8月にスマートフォンがパソコンのアクセス数を超えるという事業環境の変化が起こったとか。
このような状況の中で、同社はメディアの強化を図るべく、スマートフォン利用を前提にしたメディアの構築、まとめ記事や動画コンテンツなど、従来のガイド記事とは異なるタイプのコンテンツ拡大に注力していくとのことで、他の競合メディアも同様の対応策がとられていくと見られます。
また、インターネット広告市場においても、ス マートフォンへの対応が進められるとともに、最新のアドテクノロジーへの対応やカスタマーの行動データの活用など、ス マートフォン時代の変化に応じた広告主向けサービスの強化に取り組む傾向にあるようです。

ここまでオールアバウトについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。