ベクトルの企業研究

今回ご紹介するのは、上場企業で唯一、7年連続25％の営業利益成長を誇ることで有名なベクトル。

この記事を読んでいる方の中には、ベクトルへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、ベクトルの経営理念や同じコンサルティング業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるコンサルティング会社の中で、なぜベクトルなのか？」という質問への対策を考えましょう。


ベクトルについて深く知るために、まずはベクトルの経営理念を確認しましょう。そこからベクトルが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

ベクトルの企業理念は、以下の通り。
『クライアントファースト』
（ベクトル「経営理念」より引用）

ここから分かるポイントは、「顧客への貢献」「尊重されるサービス」の2点。
ベクトルの使命は、顧客の抱える課題と目標に対し卓越したメディアコミュニケーションサービスを提供し顧客に繁栄をもたらすこと。ビジネスの成功は顧客に貢献して得られるものと考え、最高水準のサービスの提供と長期的な信頼関係の構築を常に優先しています。
求める人材は、「PRが好きな方、マスコミ業界に関心の高い方」「コミュニケーション能力のある方」「情報収集力のある方」「経済や世の中の動向に敏感で、アイディアやセンスに溢れている方」、このような人とされています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。

• チームで達成したこと、チームでの自分の役割・発言力・行動力
• 過去に経験した失敗や挫折、克服して達成したこと、その克服方法
• これまで最も努力したこと、そこから得たもの、強みになったこと

次に、PR業界におけるベクトルと競合会社と比較してみましょう。
ベクトルの競合といえば、プラップジャパンが挙げられます。
ベクトルとプラップジャパンはどのように違うのでしょうか。

ベクトルは、ソーシャルメディア、インターネットを活用したPR事業を手掛ける企業。コアバリューである「モノを広める」スキルを通じ、「PR」「Digital」「facebook PR」「映像制作」の4事業を展開しています。
中核となる戦略PR事業では、PR戦略の策定、メッセージ開発、メディアリスト作成、タレント・著名人を招致した記者発表会等を手掛け、PR事業以外ではクライシスマネジメントやメディアトレーニングも実施。通常の広報活動に留まらない最先端の戦略・手法を強みに、全上場企業で唯一、7年連続25％の営業利益成長を達成しています。
近年では積極的にアジア地域へ進出し、2011年には中国に子会社を設立。さらに香港、シンガポール、インドネシア、タイ、ベトナムでも事業を進め、今後5年で日本国内No.1からアジアNo.1のPRグループとなることを目指しています。平成28年2月期の連結業績は、売上高96億円、営業利益16億円、経常利益15億円となっています。

対して1970年創立のプラップジャパンは、広報活動に関わるコンサルティングサービス、広報全般の代行サービスを中核とする総合PR会社。「プロフェッショナルな企業、挑戦する企業」を理念に、「コミュニケーション」を軸とするコンサルティングサービスを提供しています。
強みは45年以上の歴史と経験から、ほぼ全ての業界・分野をカバーできること。食品、IT、レジャー、機械、流通、官公庁、住宅、自動車など多岐にわたる業界・分野での実績を誇り、PRイベントやクリエイティブサービス、メディアトレーニングサービスといった幅広い領域においても専門性を確立しています。1997年には中国に子会社を設立し、今後の海外展開にも積極的。平成27年8月期の連結業績は、売上高54億円、営業利益7億円、経常利益7億円となっています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25～26年のコンサルティング業界売上高は3,782億円、経常利益は434億円です（対象企業41社合計）。過去の推移は平成17年から20年まで増加傾向にあり、平成20年から21年は減少に転じます。その後平成25年まで再び増加傾向となり、直近5年の伸び率を＋4.9％としています。
近年の業界は、企業によるグローバル化の加速に伴い好調を維持。海外展開の販路拡大やグローバル人材活用に関する需要が増加しています。しかしながら日本のコンサルティング活用度は世界的に見ても占める割合が低く、米国の推定6～10兆円と言われる市場規模とはかけ離れた現状があります。
今後の課題は企業へのコンサルティング活用の促進と、日本の企業体系に合わせたコンサルティングの提供。加速するグローバル化関連の案件やビッグデータ活用など新たな分野への専門性も求められるため、人材確保・人財育成にも注力する必要があります。

ここまでベクトルについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選�