大広の企業研究

今回ご紹介するのは、大手広告代理店として有名な大広。

この記事を読んでいる方の中には、大広への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、大広の経営理念や同じ広告代理店業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある広告代理店の中で、なぜ大広なのか？」という質問への対策を考えましょう。


大広について深く知るために、まずは大広の経営理念を確認しましょう。そこから大広が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

大広の企業理念は、以下の通り。
『Ideas win～優れたアイデアだけが最強のコミュニケーションを可能にする～』
（企業理念| (株)大広 より引用）

ここから分かるポイントは、「求められる働き方」という点。
大広は大阪に本社を構え、広告代理店業界で4位の存在。全国に6ヵ所の事業所、国内外18の連結対象グループ会社を有し、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌という主要媒体はもちろん、屋外・交通・デジタルメディア分野などさまざまな広告を手掛けています。

業界でもトップクラスの業績を残してきた背景にあるのは、企業理念が示すような「求められる働き方」があってこそ。広告を生み出す仕事は定型フォーマットがあるわけではなく、クライアントの課題ごとに真摯に向き合い、唯一無二の解決方法を考えることが重要です。大広ではそれぞれの課題に対して生活者視点から戦略を見出すことを大切にし、根気強く達成を目指す姿勢を貫いています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。

• 問題を見出し、具体的な解決策を実行した経験
• 達成のために計画を立て、実行し成功をおさめた経験
• 困難なことを継続し、最後までやり遂げた経験

次に、広告代理店業界における大広と競合会社と比較してみましょう。
大広の競合といえば、アサツーディ・ケイが挙げられます。今回は、大広とアサツーディ・ケイを比較してみましょう。

業界3位のアサツーディ・ケイは売上約3,500億円で、規模で言えば4位大広に大きく差を付けていますが、電通、博報堂という強力な業界2トップがあるためその立場は近いものがあります。そして、この2社において比較すべきなのは「経営体制の違い」と「強みとしている分野」です。

まず「経営体制の違い」です。大広は博報堂DYホールディングスの傘下にある100％出資子会社です。博報堂や同じく博報堂DYHDの傘下となっている読売広告社とのライバル関係は継続しつつも、経営上の判断は影響を受ける立場にあるのが特徴です。
一方のアサツーディ・ケイはイギリスに本拠を置く、世界2位の広告会社WPPグループから24.5％の出資・そして業務提携関係があります。出資比率から見ると大広と博報堂DYHDとの関係性とはまた異なる状況ではありますが、その影響や経営方針との関係には注目が必要でしょう。

次に挙げられる「強みとしている分野」は双方とも総合広告代理店のためいくつかありますが、今回は特徴的な1点ずつをご紹介しましょう。まず大広は「ダイレクトマーケティング」1つの強みとしています。ダイレクトマーケティングとは、顧客と個別・直接的にコミュニケーションを取り、ニーズを引き出し、プロモーションにつなげていく手法。長年のノウハウやコールセンターの運営などを活かし、通販業務における“勝ちパターン”をメソッド化したコンテンツやメディアを持つ点は他社に一線を画しています。
一方のアサツーディ・ケイは「アニメ（コンテンツビジネス）」分野に強みがあります。1963年に放送を開始した「エイトマン」を皮切りに歴史が長く、これまで数多くのアニメや実写特撮番組に関与。広告枠だけでなく番組の企画制作、キャラクターの商品化や販促や体験型のプロモーションまで幅広く実績とノウハウを持っています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
国内の広告業界の成長フェーズは既に成熟段階に至っており、これまでの主要メディアであったテレビ・新聞・雑誌・ラジオのみでのこれ以上の成長は難しい段階に至っています。そこで各社が新たに力を入れているのは「インターネット広告」と「海外戦略」です。
インターネット広告はこの10年で2.７倍の成長率を見せ、市場規模も1兆円超え。総広告費の17％を超えるようになりました。一方現在業界トップクラスの各社の売上比率は概ね40%以上がテレビ広告の収入となっており、ここから得られる収入を維持しつつも新しい成長分野への投資が欠かせない状況です。
もう一点の「海外戦略」については(1)海外拠点の設置加速、(2)海外広告会社の買収、(3)海外のメガエージェンシー（大手代理店）との連携などの手法で各社しのぎを削っています。先ほど競合比較で紹介したアサツーディ・ケイの場合は(3)の戦略にあたる他、業界最大手の電通では2013年にイギリスの広告会社イージス・ネットワークを買収し(2)の戦略を実践。結果、海外比率約5割という状況に至っています。この他の企業も含め、引き続き各社の動きに注目が必要です。

ここまで大広についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考フ�