LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパンの企業研究

今回ご紹介するのは、ルイ・ヴィトン、クリスチャン・ディオール、フェンディ、ブルガリをはじめとした世界の高級ブランドをリードする企業グループで有名なLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパン。

この記事を読んでいる方の中には、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパンへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパンの経営理念や同じアパレル業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるアパレル会社の中で、なぜLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパンなのか？」という質問への対策を考えましょう。


LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパンについて深く知るために、まずはLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパンの経営理念を確認しましょう。そこからLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパンが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・グループの企業理念は、以下の通り。
『Art de Vivre - 美しく豊かに生きる喜びを、洗練された製品を通じて世界中に伝えていく。』
（LVMH グループの概要と活動 - グループの使命とバリューページより引用）

ここから分かるポイントは、「革新」「卓越」「起業家精神」の3点。
LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・グループの社員として、同グループが抱える各ブランドが持つ独自の伝統を尊重するとともに、常に顧客に対して新しいものを提案していくクリエイティヴィティを磨くよう努める。
顧客に提供する製品に決して妥協することなく、世界最高峰の優雅さと洗練さを備えた製品・サービスで他社との差別化を図っていく。
仕事の仲間を尊重し互いに切磋琢磨して成長していくとともに、高い目標を持ってリーダーシップのもとチームを成功へと導いていくこと。
その結果、顧客からの更なる信頼を得て、会社の目標達成に貢献する。
さらに会社の発展が、世界の人々とって心豊かな社会の創造にも寄与する。
LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・グループは、このような志を持った人物を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• チームとして、どのような目標をどのようにたてたか
• 目標達成のために個人としてどのような役割を果たしたか
• 目標達成の過程で経験した失敗や挫折から学んだこと
• 以上の体験で得たことを、仕事上でどのように活かしたいか

次に、アパレル業界におけるLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパンと競合会社と比較してみましょう。
LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパンの競合といえば、ケリングジャパンが挙げられます。
今回は、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパンとケリングジャパンを比較してみましょう。

LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンは、コングロマリットで北フランスの不動産会社がその起源というユニークな企業グループ。クリスチャン・ディオールの買収をきっかけに、高級ブランドのM＆Aを重ねながら、人気デザイナーと有名ブランドを組み合わせることで、苦境に立たされたブランドを再生するという強みを活かし、巨大なブランド帝国を築き上げています。 LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパンはLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・グループの日本法人となっています。
同グループの事業は大きく分けると5つの部門があり、「ファッション・レザー」ではルイ・ヴィトン、クリスチャン・ディオールなどのフランスのブランド、フェンディをはじめとしたイタリアのブランド、さらにアメリカのブランド、ダナ・キャランなども擁しており、この部門だけで売上げ全体の約40％を占める稼ぎ頭に。
さらにブルガリなどの「時計・宝飾」、ゲランなどの「香水・化粧品」、ドン・ペリニヨンなどの「酒類」、免税店DFSの「セレクティブ・リテーリング」などを中心に事業を展開。グローバル企業であることもさることながら、異なる事業ミックスによる相互補完性を構築しており、安定した業績を保っていることも同社の強みの1つとなっています。
そんな同社は、様々な国籍を持ったプロフェッショナルな従業員が121,989名（平成26年末現在）も働く巨大な組織ですが、多国籍企業の在り方として、従業員が共に働き、情報を共有し合って、ビジネスの発展へとつなげていく英知を結集するため、人材育成には特に注力しているとのこと。 グローバルな企業で最高峰の製品を扱い、且つグローバルで通用する人材として成長することを目指す人には最適な企業と言えるでしょう。

対するケリングジャパンもフランスに拠点を構えるグローバル企業。ラグジュアリーとスポーツ＆ライフスタイルという2つの部門でアパレル＆ アクセサリー製品を扱っており、グッチ、ボッテガ・ヴェネタ、サンローラン、プーマなど22ブランドを事業展開しています。
同社のビジネスでは特に女性の存在が重要視されていますが、それもそのはず、社員の60％、顧客の80%が女性で占められています。
同社の会長兼CEOフランソワ=アンリ・ピノー女史は、女性の権利保障は、経済成長や世界情勢の安定にも効果をもたらすという考え方を持っており、女性に対する権利と尊厳を守ることをグループ全体の目標と しています。職場環境も女性に最も優位となるよう整えられており、女性である特権を活かせそうなグローバル企業であることが伺えます。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
中国本土、香港、ロシアなどの市場で高級ブランド腕時計の不振が続いているようです。
例えば、カルティエを傘下に置く世界三大高級ブランド会社の1つであるリシュモンは、宝飾関連が好調であるのに対して、腕時計部門の需要が落ち込んでいるとのこと。カルティエはリシュモンの利益の半分以上を稼ぐという、同社にとっては特別なブランドです。
カルティエは中国マーケットに頼り過ぎていたことに加え、技術力を高めていく努力が欠けていたり、マーケティング力が弱い等、様々な敗因が指摘されています。
さらに、中国政府が賄賂に関わる取り締まりを強化していることや、パリにおける同時多発テロ事件などで欧州への旅行者は減少するとの予測から、リシュモンをはじめ、高級ブランド各社の今後の戦略が注目されています。　

ここまでLVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパンについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備