蝶理の企業研究

今回ご紹介するのは、創業155余年を誇る、繊維、化学品・機械の専門商社で有名な蝶理。

この記事を読んでいる方の中には、蝶理への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、蝶理の経営理念や同じ商社業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある商社会社の中で、なぜ蝶理なのか？」という質問への対策を考えましょう。


蝶理について深く知るために、まずは蝶理の経営理念を確認しましょう。そこから蝶理が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

蝶理の企業理念は、以下の通り。
『私たちは地球人の一員として、公正・誠実に誇りを持って行動し、顧客満足度の高いサービスを提供し続け、より良い社会の実現に貢献します。』
（蝶理　企業理念ページより引用）

ここから分かるポイントは、「顧客第一」「チャレンジ精神」「社会貢献」の3点。
蝶理の社員として、顧客のために、既存の枠にとらわれない斬新な発想で時代のニーズをとらえた商品提供ができるよう、日々向上心を持って努めること。 顧客をはじめとして仕事に関わる全ての人々を尊重し、思いやりを持って接し、互いの信頼関係の構築に努める。 その結果、新たなビジネスを創出し会社の目標達成に貢献するとともに、会社の発展がより良い社会の創造へと寄与する。 蝶理は、このような志を持った人物を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• チームとして、どのような目標をどのようにたてたか
• 目標達成のために個人としてどのような役割を果たしたか
• 目標達成の過程で経験した失敗や挫折から学んだこと
• 以上の体験で得たことを、仕事の上でどのように活かしたいか

次に、商社業界における蝶理と競合会社と比較してみましょう。
蝶理の競合といえば、帝人フロンティアが挙げられます。
今回は、蝶理と帝人フロンティアを比較してみましょう。

蝶理は、繊維、及び化学品・機械における専門商社で、同社が展開する3つの主軸のうち繊維事業では、日本が世界へと誇る北陸産地の高付加価値商材なども取り扱っています。
また、化学品・機械の事業では、巨大市場の中でもニッチ商材に強みを持った事業を展開。同社における売上の約8割が海外関連で占められおり、世界各国37ヵ所に海外拠点があります。
そんな同社は「高機能・高専門性を基盤としてグローバルに進化する企業集団を目指す」というテーマを掲げ、その実現に向けた中期経営計画「躍進2016」に取組み、グループ力の向上に努めています。

対する帝人フロンティアは、衣料繊維事業と産業資材部門をもっています。衣料繊維事業では、素材開発から生産、小売りまですべてを一貫して行い、ソリューションを提供しています。
産業資材部門では、自動車関連資材を主力としており、エアバッグ・シートベルト等の安全部品用資材等の販売を行っています。その他、住宅・土木・農業・水産やインテリア等の生活関連の資材など幅広い製品の販売を行っています。

次に蝶理と帝人フロンティアの財務状況を見てみましょう。 平成27年の売上高は、蝶理が連結2,484億円であるのに対し、帝人フロンティア（帝人グループの製品事業グループ）は2,709億円となっています。 一方で営業利益は、蝶理が連結55億5,200万円のところ、帝人フロンティアは53億円と、売上高同様、蝶理を上回る結果を出しています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
経済産業省が発表した「繊維産業の現状及び今後の展開について」によると、繊維産業の製品出荷額は、平成3年をピークに減少を続けており、現在はピーク時の30％を切る状況に。製品出荷額の減少の一方で輸入品の浸透率は増加し、数量ベー スで約96％にも達しています。
国内における製品出荷額が落ち込む要因となっているのは、価格の安い輸入品の普及によるもので、高品質・低価格品が市場に定着した今、百貨店などの伝統的なアパレル産業は大変な苦戦を強いられている状況と言えるでしょう。
また高品質・低価格品は、製造原価の引き下げと同時に素材や製品の海外調達を加速させる結果を招き、国内繊維産業の事業所数、従業者数は大きく激減しています。

ここまで蝶理についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考フ�