株式会社伊藤園の戦略・強み・弱み・競合他社情報│企業研究記事

1985年に世界初の緑茶飲料を発売し、現在、茶系飲料No.1ブランドとなった「お～いお茶」を主軸に拡大する飲料業界の株式会社伊藤園に関して、戦略・強み・弱み・競合他社について就職活動の観点から企業研究しました。
下記３つのトピックに分けてご紹介します

◆ TOPIC
• 健康志向が広がる飲料業界で加速する再編や海外進出
• 「お～いお茶」が率いる伊藤園の主力事業
• 伊藤園の強みと海外緑茶人気のチャンスを活かす成長戦略

伊藤園の働き方／年収／選考対策情報はこちらの記事へ
近年の飲料業界は、お茶やミネラルウォーター、野菜系飲料やトクホが好調です。消費者の健康志向を背景に低カロリージャンルが伸びており、ビール系を含む炭酸飲料や缶コーヒーは不調となっています。
ミネラルウォーターに至っては、伊藤園が国内独占販売権をもつエビアンなど海外ブランドの勢いが増しており、2015年度の市場規模は前年比を上回る2,885億円となりました。2016年度も3,005億円が見込まれ拡大傾向にあり、災害意識の高まりによる備蓄用の購入も増加しています。

出典： 矢野経済研究所「ミネラルウォーター市場に関する調査を実施（2016年）

人口減少により頭打ちとなった業界では、企業間の競争が激化し再編が活発化。平成29年4月には、経営統合による国内最大級の清涼飲料会社コカ・コーラボトラーズジャパンが発足しており、中国や東南アジアをはじめとする海外進出も加速しています。
また、伊藤園の競合他社としては、 アサヒ飲料、 サントリー食品インターナショナル が挙げられます。
伊藤園の主軸は、売上高の約9割を占める飲料関連事業です。主要商品の「お～いお茶」は新製品の氷水出タイプを発売し、コーヒー飲料では「タリーズコーヒー」ブランドが好調。さらに、乳類や発酵乳はチチヤス（株）との共同開発を行い、ブランド力の強化を図っています。 一方、茶葉（リーフ）関連事業においてはティーバッグやパウダータイプの緑茶などが伸びており、高価格帯のパック茶販売にも力を入れています。伊藤園では、「ティーテイスター資格」保有の社員が実演販売や試飲会も行い、お茶を「売る」だけではなく「楽しみ方」も提供しています。 さらに、茶葉に関しては品質重視を徹底し、「お～いお茶」に最適な原料栽培により、国内生産量の約2割という圧倒的な仕入れ実績を持ちます。近年では、茶摘みの最適時期を見極めるため、ドローンを活用した実験も行っています。

伊藤園の強みは、近年の業界で勢いを見せるお茶や野菜系飲料といった健康飲料が主軸であること。これらに加え、様々な製品を「地域密着型ルー�