集英社の企業研究

今回ご紹介するのは、国内最大手の出版会社で、「週刊少年ジャンプ」「週刊プレーボーイ」「non-no」などの雑誌発行で有名な、集英社です。

この記事を読んでいる方の中には、集英社への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、集英社の経営理念や同じ出版業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある出版会社の中で、なぜ集英社なのか？」という質問への対策を考えましょう。

集英社について深く知るために、まずは集英社の経営理念を確認しましょう。そこから集英社が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

集英社について深く知るために、まずは経営理念を知ることが重要ですが、集英社の経営理念は不明のため、今回は他の視点から見ていきましょう。
そこで、まず集英社という社名について調べたところ、「英知が集う」という意味があります。さらに社長のメッセージによると、集英社の社会的役割は「良質なコンテンツを創造し、読者に届けること。そして、それが読んだ人のエネルギーになり、ひとつでも多くの笑顔をつくること」とあり、社風については、「自由で大らか。失敗を責めるよりもチャレンジを推奨する」という発言がありました。
また、求める人材として、あらゆる年齢層の人々に対してコンテンツを発信する同社は、仕事の領域が広いため、「喜んでもらいたい、楽しんでもらいたい」、という気持ちを持っている人には活躍する舞台が必ずあるとのことです。
この言葉から察すると「上質なコンテンツを世の中に生み出していく創造力」や「面白いことや新しいことを追求する、チャレンジ精神」といった2つのキーワードが浮かび上がります。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。
・集英社を通して、世の中に成し遂げたいこと
・自ら課題を見出し、主体的に行動し、何かを成し遂げた経験
・面白そうなこと、新しいことに、貪欲にチャレンジした経験


次に、出版業界における集英社と競合会社と比較してみましょう。
今回は、講談社と比較してみたいと思います。両社の間には、どのような違いがあるのでしょうか。

はじめに事業内容を見ていきましょう。
集英社は、小学館の娯楽部門が分離独立して発足。同社の強みは漫画部門で、特に週刊少年ジャンプは週刊少年漫画雑誌の中で群を抜いており、「ONE PIECE」「NARUTO -ナルト-」「暗殺教室」「食戟のソーマ」など多数のヒット漫画を擁しています。一方、「non-no」「MORE」「LEE」などのファッション雑誌を発行している他、文芸書、文庫本など多角的な出版事業を展開しています。
近年はインターネットビジネスにも進出しており、デジタル出版室、ブランド事業部なども新設するなど、新規事業にも非常に積極的。
そんな同社では新しいものを生み出す創造性をさらに強めていくために、様々な研修制度を設けて社員の成長をバックアップしています。また、プライベートと仕事の両立支援や女性活躍推進を行うなど、職場環境の整備にも注力しています。
対する講談社は、集英社とともに日本の出版業界をけん引する大手出版社。「おもしろくて、ためになる」を基本理念とし、傘下にキングレコード、光文社、日刊現代を保有しています。ディズニーキャラクターを起用した書籍の出版権を持っていることで知られており、自社コンテンツのライツビジネスを強化しています。
近年は業績が悪化しており、平成27年11月期も減益減収で、ＮＴＴドコモが行う雑誌の定額読み放題サービス向けなどデジタル関連は好調だったももの、文庫を中心に書籍が苦戦しているようです。

次に、財務状況を見ていきましょう。
集英社の平成28年5月期の売上高は1229億5700万円のところ、講談社の平成27年11月期の売上高は1168億円で、増収増益の集英社に対し、減収減益となった講談社が下回る結果となっています。
当会計年度における集英社の売上高は前年比0.7％増で、雑誌、書籍、広告などが不調だったのに対し、「その他」が同27.8％増となり、増収に貢献。「その他」には版権、ウェブ、物販が含まれており、電子書籍・電子コミック、デジタルコンテンツ、eコマースなどが順調に推移しているようです。また、当期純利益は同41.3％増と圧倒的な強さを見せています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
出版業界は、平成8年をピークに書籍・雑誌の販売高は減少傾向となり、近年は特に月刊誌や週刊誌の大幅な落ち込みが目立ち、休刊を余儀なくされる雑誌も少なくありません。出版業界は広告収入に頼っているビジネスモデルのため、平成20年以降の世界的な金融危機によって広告を控える企業が増え、さらに、インターネットの普及による書籍離れや、若年層の活字離れなどが深刻化するなど、厳しい状況が続いています。
こうした中、業界再編や、出版事業以外の事業を強化する企業が増えています。ネットや映像との融合や、デジタルメディア事業の強化など、出版業界は時代の変化を先読みする、新たな戦略が求められています。
一方で、日本のコンテンツが世界で高い評価を得ている現状を踏まえ、コンテンツ産業全体の発展が日本の重要な政策課題の1つとなっています。コンテンツ産業のさらなる発展、新産業創造、また海外への発信力の強化を狙い、平成１９年度より「JAPAN国際コンテンツフェスティバル」が開催されていますが、経済産業省では、「コンテンツ産業強化対策支援事業（コミック産業に係る国際展開促進事業）」を推進するなど様々な支援を行っており、出版業全体の国際競争力の強化と国際ビジネス展開に注目が集まっています。

��こまでついての集英社の様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 【選考フ�