中部電力株式会社の戦略・強み・弱み・競合他社情報│企業研究記事
中部電力株式会社を就職活動の観点から企業研究
日本のものづくりの中心地、中部地域の発展とともに成長してきた国内第3位の電力会社。世界で戦うグローバルな総合エネルギーサービス企業を目指し、東京電力と共同出資で「JERA」を設立するなど、大きな変革に挑んでいることで有名な電力業界の中部電力業株式会社に関して、戦略・強み・弱み・競合他社について就職活動の観点から企業研究しました。
下記4つのトピックに分けてご紹介します。
◆ TOPIC
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日本の電力業界を取り巻く事業環境の変化
2016年4月に実施された電力の小売部門における自由化以降、異業種からの新規参入もあり、ユーザーに対して多様な料金設定が提供されるようになりました。電力業界における競争が活性化され、改革に伴う効果が表れていることがわかります。
また、電力からガスへ、ガスから電力への相互参入が可能となり、欧州などで見られるように、総合的にエネルギーを取り扱う企業が生まれてきています。
自由化に先がげた2015年4月、燃料・火力融合によるシナジー効果や資産・調達規模の拡大、市場プレゼンスの拡大による「グローバル・エネルギー事業者」を目指し、東京電力・中部電力の共同出資で「JERA」が設立されました。
さらに2016年7月には、2社の既存燃料事業、国外発電事業、エネルギーインフラ事業が統合され、LNG調達は日本におけるLNG輸入量の約5割を占める、年間約3,900万トンと世界最大級となっています。
また、両社の既存火力の統合についても進められており、2020年の想定によると、ガス・石炭をあわせた火力発電設備量は、欧州のガス火力の主要プレーヤーであるフランスのEngieの水準まで拡大することになります。
JERAは規模の拡大に加え、東京電力が進めていた燃料事業開発のノウハウと、中部電力が進めていたトレーディング事業や多様な燃料の活用ノウハウを融合させることで、国外発電拡大等、サプライチェーン全体における積極的なグローバル展開も掲げています。
JERAの具体的な取組は始まったばかりで、成果として表れてくるのは今後のこととなりますが、自由化や国内外の市場の変化に対応し、機能別再編による世界市場進出を目指す事業者の取り組みとして、高い関心を集めています。
中部地域とともに歩む総合エネルギーサービス企業
今回は、日本のものづくりの中心である中部地域の発展とともに成長してきた、電力業界国内第3位の中部電力を紹介していきます。
エネルギー事業を取り巻く環境は、電力に続き、ガス小売りの全面自由化が開始されるなど、急激な変化の中にあります。主に中部地域で電気を中心としたエネルギーを供給し続けてきた中部電力にとって、大きな転換点となっています。
同社は、総合エネルギーサービス企業グループの実現に向け、事業領域の拡大を推進し、ガス市場へと参入。ガスの取扱量で全国2位のスケールメリットをもつ同社にとって、ガス小売全面自由化はシェア拡大の絶好の機会となっています。
さらに、世界で戦えるグローバルなエネルギー企業を目指し、「JERA(ジェラ)」を東京電力と共同で設立。燃料の上流権益から燃料調達・海外発電そして国内火力発電所の新設・リプレースに至る一連のサプライチェーンを最適化し、国際競争力のある安価な電力・ガス等のエネルギーを安定的に供給することが期待されています。
中部電力は、時代の変化を見据え挑戦することで、電気とガス、国内外の枠を超えた「一歩先を行く総合エネルギーサービス企業」の具現化を目指しています。
「一歩先を行く総合エネルギーサービス企業」として成長し続けるための戦略
中部電力の新しい経営ビジョンによると、発電から販売までの一貫体制としてきた従来の事業モデル「垂直統合型」から、エネルギーの安定供給をより高い次元で実現するための「発販分離型の事業モデル」への移行を掲げています。
■中部電力グループが目指す電力事業の姿
出典: 中部電力
2019~2022年度は、成長に向けた事業基盤強化の時期であると考えており、経営効率化の深掘りや新しい成長分野の開拓・事業化などを進め、2018年度の経営目標「連結経常利益1,500億円以上」の水準維持向上に努めていくとのこと。
そして、2020年代後半には成長の柱をしっかりと育て上げ、「連結経常利益2,500億円以上」を達成したい考えです。
■中部電力が目指す定量的な姿
出典: 中部電力
上の図によると、2017年度は国内エネルギー事業以外が利益の半分を占めていますが、2020年には、海外エネルギー事業や新しい成長分野などで収益を拡大。また、新しい成長分野については、「新しいコミュニティの形」の提供を通じて利益創出を目指していきます。
この「新しいコミュニティの形」のカギになっているのは、各家庭に設置されたスマートメーター。現在これにより、各家庭の電気の使い方がリアルタイムでより詳しくわかるようになっています。
中部電力はこのツールの強みを活かし、単なる電気をお届けする一方通行のインフラを、人と人や、人と地域が双方向でつながるコミュニティサポートインフラへと進化させていくことを目指しているのです。
具体的には、離れた家族間での電気のシェアや高齢者・子どもの見守りなど、中部電力の「新いコミュニティの形」の提供が可能に。安心・安全で快適な暮らしづくりに貢献する、中部電力ならではのサービスとして注目が集まっています。
中部電力の戦略・強み・弱み・競合他社のまとめ
電力業界の中部電力は、日本のものづくりの中心地、中部地域の発展とともに成長してきた国内第3位の電力会社。世界で戦うグローバルな総合
内容については細心の注意を払っておりますが、ご利用に際しては、閲覧者各人の責任のもとにこれをご活用いただけますようお願い申し上げます。
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