青山商事株式会社の戦略・強み・弱み・競合他社情報│企業研究記事

「洋服の青山」「ザ・スーツカンパニー」などを全国展開し、ビジネスウェアにおいては業界No.1。販売力をはじめ、店舗開発力、商品調達力、品質、顧客基盤に強みがあります。これらの特徴を活かし、飲食事業や総合リペアサービス事業など衣料以外の業態店も多く保有。意欲的に新たな事業へと挑戦し続けていることで有名なアパレル業界の青山商事株式会社に関して、戦略・強み・弱み・競合他社について就職活動の観点から企業研究しました。

下記４つのトピックに分けてご紹介します。

◆ TOPIC
• 2016年の国内アパレル総小売市場はマイナス成長。9兆2,202億円規模に
• スーツ事業以外の収益源構築に着手する、紳士服業界のリーダー
• 成長戦略のカギを握る、女性のフォーマルとキャリア
• 青山商事の戦略・強み・弱み・競合他社のまとめ

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矢野経済研究所のが行った国内アパレル小売市場の調査結果によると、2016年の国内アパレル総小売市場規模は、前年比98.5％の9兆2,202億円。

その内訳は、婦人服・洋品市場が前年比97.8％の5兆7,563億円、紳士服・洋品市場が同99.6％の2兆5,478億円、 ベビー・子供服・洋品市場が同99.8％の9,161億円となっており、いずれも前年実績を下回る2年連続マイナス成長という厳しい結果に。

また、販売チャネル別では、百貨店は前年比93.5％の1兆9,265億円、量販店は同92.8％の 8,584億円、専門店は同100.4％の4兆 9,826億円、その他（通販等）は同102.7％の1 兆4,527 億円。

専門店とその他（通販等）チャネルが市場を支えているものの、成長率は鈍化傾向にあります。アパレル市場が縮小していく中で、唯一シェアを高めているのはその他（通販）チャネルとなっています。

ただし、その他（通販等）チャネルのなかでも、ネット系通販企業が引き続き好調を維持する一方で、カタログを主媒体としてきた総合系通販企業は軒並み厳しい状況が続いています。

また、実店舗を有する事業者ではオムニチャネル（実店舗とインターネット通販を融解し、購入以外の顧客の行動についても、包括的・双方向で捉えようとする試み）化への動きも活発となっており、生き残りをかけた様々な取り組みが行われています。

アパレル業界の中でも、新しい働き方の浸透やファッションのカジュアル化が進んだことから、特に厳しい市場環境にある紳士服業界。しかし、業界トップに君臨する青山商事は、そのような状況下でも順調に売り上げを伸ばしています。

青山商事は事業領域の拡大というビジョンのもと、「洋服の青山」「ザ・スーツカンパニー（TSC）」などビジネスウェア事業の安定成長を図りながら、カジュアル事業、飲食事業などのFC展開や、カード事業、印刷・メディア事業、その他の新規事業の拡大を促進することで、多様な収益源を構築しています。

ビジネスウェア市場のリーディングカンパニーとして成長してきた同社には、「販売力・店舗開発力・商品調達力・品質へのこだわり・顧客基盤」という強みがあり、その特徴を活かせるフィールドがあれば、意欲的に新しい事業へと挑んでいるのです。

今までの成功体験を捨て、新たなことにチャレンジする。大手企業はフットワークが重くなる傾向にありますが、その点、青山商事は、先見性や行動力といったビジネスセンスが際立っていると言えるでしょう。

少子高齢化やオフィスファッションのカジュアル化、シェアリングエコノミー、ECの拡大など、青山商事グループを取り巻く環境は大きく変化しています。様々な業態に挑む青山商事ですが、どのような成長戦略を図っているのでしょうか？

同社の中期経営計画「CHALLENGE Ⅱ 2020」によると、持続的な成長を実現していくために、ビジネスウェア事業の変革と挑戦、第2、第3の柱となる次世代事業の創造と育成を挙げています。

ビジネスウェア事業では、さらなる拡大余地が期待できるレディスフォーマルのシェアアップを図っています。2016年春に同社としては初めてのレディス専門店「ホワイト・ザ・スーツカンパニー（WTSC）」を出店。メンズスーツの生産・販売で培ってきたノウハウが生かせるフォーマルウェアを伸ばすことに成功しました。

今後も出店の加速や幅広い層に合わせた品揃えの強化のほか、SNSなどの販売ツールを活用することなどで、レディス売上500億円を目指していきたい考え。

また法人戦略として、新規提携企業の更なる開拓を進めるとともに、ユニフォーム市場への本格参入も進めているとのこと。

さらにデジタル戦略として、ネットと実店舗が融合した次世代店舗「デジタル・ラボ」の出店を進めていくとともに、その基盤となる物流体制やシステム整備を実施。同時にAIの活用などにより一層のデジタル化を進めていくといいます。今後の展開からも目が離せません。

アパレル業界の青山商事は、「洋服の青山」「ザ・スーツカンパニー」などを全国展開し、ビジネスウェアにおいては業界No.1。販売力をはじめ

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