大日本印刷の企業研究

今回ご紹介するのは、世界最大規模の総合印刷会社として知られる大日本印刷（DNP）。

この記事を読んでいる方の中には、大日本印刷への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、大日本印刷の経営理念や同じ印刷業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある印刷会社の中で、なぜ大日本印刷なのか？」という質問への対策を考えましょう。

大日本印刷について深く知るために、まずは大日本印刷の経営理念を確認しましょう。そこから大日本印刷が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

大日本印刷グループの経営理念は以下の通り。
『DNPグループは２１世紀の創発的な社会に貢献する』（大日本印刷経営理念ページより引用）

ここから分かるポイントは、「創造」「挑戦」「貢献」。
DNPグループの社員として新しい時代に挑戦して創造する。その結果、社会に貢献する。
こうした大きなビジョンを持った人材をDNPグループは求めているのです。

また、DNPグループは求める人物像として、5つのマインド（Do-est！）をあげています。
それは、「Dailogue?対話を深める?」「Organization?自立し協働する」「Energy?本気で挑戦する」「Switch?幅広い視野を持つ」「Thinking out?最後まで考え抜く」の5つ。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の5点です。
1.どのような視野を持ってどのような目標をたてたか
2.目標達成のために、どれだけ力を尽くして挑戦したか
3.目標達成のために、周囲とどのようにコミュニケーションをとったか
4.自分の判断と行動に責任を持って行動してきたか
5.これまでの経験を、DNPや社会でどう活かせるか

次に、印刷業界の中で大日本印刷と競合会社とを比較してみましょう。
大日本印刷の競合会社といえば、凸版印刷が思い浮かぶはず。
凸版印刷と大日本印刷は、どのように違うのでしょうか。

まずは財務状況を見てみましょう。
2016年3月の売上高は、大日本印刷が1,455,916百万円であるのに対し、凸版印刷は1,446,607百万円と大日本印刷の方がわずかに上回っています。
しかし、2016年3月の営業利益(連結)を見てみると、大日本印刷が45,471百万円で、凸版印刷の48,532百万円と逆転されています。売上高に対して営業利益が多いということから、凸版印刷は大日本印刷に比べ、コスト管理が成功しているということがわかります。
次に、事業構成（連結）に注目します。
大日本印刷の事業構成は、情報コミュニケーションが48%、生活・産業が36%、エレクトロニクスが12%、清涼飲料が4%となっています。これに対して凸版印刷の事業構成は、情報・ネットワークが59%、生活環境が25%、エレクトロニクスが16%となっています。このことから、大日本印刷は情報コミュニケーション部門に強いということが分かります。
目まぐるしく変化する社会において、大日本印刷が今後も事業を発展させ続けるためには、社会のニーズを敏感に読み取り、新しい価値を提案し続けていくことが必要とされるでしょう。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
印刷業界では、電子書籍やインターネットの普及に伴って出版印刷や商業印刷は縮小傾向にあります。また今後、少子高齢化による国内市場の縮小も予想されます。
したがって、大日本印刷が今後業績を維持拡大していくためには、電子書籍や電子公告といった分野においてシェアを広げていくことや、海外市場の開拓といった「新しい挑戦」が必要になると考えられます。

ここまで大日本印刷についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考