フジテレビジョンの企業研究

回ご紹介するのは、「2017年卒の就活生が選ぶ就職希望企業ランキング：総合編」（キャリタス就活2017調べ）において総合第74位に輝いた、フジテレビジョン。

この記事を読んでいる方の中には、フジテレビへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、フジテレビジョンの経営理念や同じ情報・通信業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある情報・通信業界会社の中で、なぜフジテレビジョンなのか？」という質問への対策を考えましょう。

フジテレビジョンについて深く知るために、まずはフジテレビジョンの経営理念を確認しましょう。そこからフジテレビジョンが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

フジテレビジョンの経営理念は以下の通り。
『テレビを取り巻く環境は、多様なデジタルメディアが普及し、浸透したことによって日々変化していますが、技術がどんなに進化しても、テレビの原点は番組であり、"コンテンツ"です。
フジテレビでは良質のコンテンツを作ることが一番の使命と考えています。
「楽しくなければテレビじゃない」の精神で、これからもその誇りと責任を持ち、常に時代の半歩先を見据え、更に良質で「夢」が溢れるコンテンツを創り続けます。』（フジテレビジョン　会社概要ページより引用）

ここから分かるポイントは、「好奇心」「情熱」「高い志」「協調性」の4点。
フジテレビジョンの社員として様々な物事に関して探求する意志を持ち、激しい変化の中でもまれてもそれを楽しみ、視聴者を感動させたい、喜ばせたい、皆で良い番組を作りたいと創造力豊かな行動ができる人物、フジテレビジョンはそんな人を求めています。

ですから、経営理念に共感したうえでアピールすべきことは以下の4点です。
・目標を達成するためにどのように情報収集をしたか
・目標達成のためにどんな挫折を乗り越えてきたか
・人と人とのコミュニケーションを円滑にするために個人として努めたこと
・これまでの経験が会社のために、社会のためにもどう役立つか


次に、情報・通信業界の中でフジテレビジョンと競合会社とを比較してみましょう。

フジテレビジョンは、テレビ放送、テレビ番組制作、映画・映像ソフト制作、イベント、通信事業、権利ビジネス事業などを営んでおり、テレビ局と言えども様々な分野に進出していますが、やはりテレビ局の比較対象となるのはまず「視聴率」でしょう。
視聴率がテレビ局自体の評価を決める一要素になるため、各局が視聴率争いに日々しのぎを削っています。2014年12月29日〜2016年1月3日までの年間視聴率を主要5局（フジテレビジョン、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京）で見た場合、ゴールデンタイム（19時〜22時）は日本テレビが12.6%で1位、プライムタイム（7時〜11時）も同じく日本テレビで12.5%となっています。また、いずれの時間帯も2位はテレビ朝日、3位はTBS、4位はフジテレビジョンとなっており、近年進んできた視聴率の低下に歯止めがきかない状況が続いています。
また、視聴率に関連して財務状況についても変化がみられます。
平成27年度決算において、主要5局で売上高トップだったのは日本テレビで、3,070億7,700万円の売上高を記録するとともに、営業利益も458億3,300万円と他の局に比べて利益率が高い様子が伺えます。一方のフジテレビジョンは売上高こそ2,879億800万円で2位につけているものの、5局の中で唯一、前期比で減収となっているのが現状で視聴率低下の影響を大きく受けていることがわかります。
しかしながら、持株会社であるフジ・メディア・ホールディングスの連結売上高は6,405億7,200万円となっており、2位の日本テレビホールディングスの4,147億8,000万円に大きく差をつけているのでグループ全体で見た際の現状は比較の際に考慮する必要があると言えます。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
過去10年近くもの間民放トップを独走してきたフジテレビジョンが視聴率低迷に陥って以降、近年各局の競争が激化していましたが、ここに来て日本テレビが頭一つ抜ける形で業績も好調に推移しています。
しかしながら、インターネットとの差別化がますます厳しくなり、若者のテレビ離れが進むと同時に、インターネット広告の台頭などのあおりを受けてテレビ広告の在り方が見直されているなどの影響が、テレビ業界に共通する課題があるのも事実です。新しい収益モデル構築のために、各社動画配信サービスなどに取り組むなどの動きがあるので、今後の動向にますます注目が必要です。

ここまでフジテレビジョンについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう�