第一生命保険の企業研究

今回ご紹介するのは、総資産35兆円超を誇る生命保険会社（2016年3月末現在）で有名な第一生命保険。
この記事を読んでいる方の中には、第一生命への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、第一生命保険の経営理念や同じ生命保険業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある生命保険会社の中で、なぜ第一生命保険なのか？」という質問への対策を考えましょう。

第一生命保険について深く知るために、まずは第一生命保険の経営理念を確認しましょう。
そこから第一生命保険が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

『お客さま第一主義「一生涯のパートナー」』（第一生命保険ホームページ「第一生命の理念体系」より引用）

ここからわかるポイントは、「信頼」の1点。さらに「いちばん、人を考える会社になる」というビジョンを掲げていることから、第一生命保険は「顧客から信頼され、顧客のためを思い、顧客に一生涯支持される会社になる」という強い志を持っていることがわかります。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。
・ 第一生命保険を通して、社会に貢献したいこと
・ 現状に満足せず、成長するために、難題を乗り越えた経験
・ 完成度にこだわって何かをつくりあげた経験
・ 自ら率先して、チームを作りあげた経験

次に、生命保険業界における第一生命保険と競合会社とを比較してみましょう。
第一生命保険の競合会社といえば、日本生命保険が挙げられます。第一生命保険と日本生命保険では、どのような違いがあるのでしょうか。

まず、財務状況を比較してみましょう。
平成28年3月期の第一生命保険の経常収入は7,333,947百万円、経常利益は418,166百万円。対する日本生命保険の経常収入は7,744,877百万円、経常利益は537,509百万円となっています。
また総資産では第一生命保険が35,894,900百万円、日本生命保険が63,453,836百万円。いずれも日本生命保険が現時点では勝っていますが、業界の勢力図は今後数年で大きく変わると言われています。

次に事業戦略を見ていきましょう。
第一生命保険は、平成22年に「相互会社」から「株式会社」に転換しています。これにより積極的な海外事業の強化が可能となり、オーストラリアやインドネシアの生命保険会社を買収。さらに、国内保険会社によるM&A（企業の買収・合併）としては過去最高額となる5,822億円を投じ、米中堅生保のプロテクティブ生命保険も買収しています。
対して日本生命保険は、生命保険会社の草分け的な存在として、現在も「相互会社」としてのスタンスを維持しています。相互扶助の精神に基づいた「契約者への還元」を最も重要視しているため、ダイナミックな経営戦略がとりにくいという難点があります。
日本国内の生命保険会社の多くは、日本生命保険と同様「相互会社」という事業構造です。「株式会社」への転換という大きな強みを得た第一生命保険は、業界ではトップの座を脅かす存在として注目されています。

さらに、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
これまで日本の生命保険業界では「死亡保険」が牽引する傾向にありましたが、近年の主流は「医療保険」や「がん保険」です。加速する高齢化社会にあって将来の不安要素が増加し、長生きするための保険や介護保険分野が拡大傾向にあります。
この少子高齢化の流れからは将来的な国内需要の飽和状態も予想でき、業界全体がより厳しさを増すのは避けられません。しかしながら、その対策として各社は積極的に海外事業の展開を図っており、今後もその傾向は強まると考えられています。
また、国内需要においては、各企業による新たな価値の創造が必要不可欠とされています。例えば人々の暮らしの多様化に合わせた利便性の提供として、通信販売や来店型ショップ、ライフプランナーなど、販売チャネルの開拓が求められています。

ここまで第一生命保険株式会社についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょ�