日本郵政の企業研究

今回ご紹介するのは、「日本郵便」「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命」と共に日本郵政グループを形成する日本郵政。

この記事を読んでいる方の中には、日本郵政への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要 （2）「企業」を知る （3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、日本郵政の経営理念や同じ物流・金融・不動産業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある郵便・金融・不動産会社の中で、なぜ日本郵政なのか？」という質問への対策を考えましょう。

日本郵政について深く知るために、まずは日本郵政の経営理念を確認しましょう。そこから日本郵政が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

日本郵政のグループ経営理念は、以下の通り。
『郵政ネットワークの安心、信頼を礎として、民間企業としての創造性、効率性を最大限発揮しつつ、お客さま本位のサービスを提供し、地域のお客さまの生活を支援し、お客さまと社員の幸せを目指します。また、経営の透明性を自ら求め、規律を守り、社会と地域の発展に貢献します。』（日本郵政「グループ経営理念・経営方針」より引用）

ここからわかるポイントは、「安全」「安心」「信頼」「便利」の4点。 日本郵政はグループの総力を持って、日本に暮らす全ての人に「安全・安心・信頼・便利」を届けるべく、お客さま本位のサービスの提供に努めています。 求める人材像は、誠実で情熱と高い志を持ち、失敗を恐れずチャレンジできる人です。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。
・ 日本郵政を通して成し遂げたい志について
・ 失敗を恐れず、チャレンジをした経験
・ 誠実な姿勢で、他者と信頼関係を構築した経験

次に、日本郵政と競合会社とを比較してみましょう。
今回は、物流業界における日本郵政とヤマト運輸を比較していきます。

まず、財務状況について見ていきましょう。
平成28年3月期の売上高は、日本郵政が309,975百万円、ヤマト運輸が32,236百万円。営業利益は、日本郵政が231,417百万円、ヤマト運輸が25,176百万円となっています。また同年のグループ全体の連結売上高は、日本郵政グループが14,257,541百万円、ヤマトホールディングスが、1,416,413百万円。営業利益は日本郵政が966,240百万円、ヤマトホールディングスが68,540百万円となり、日本郵政グループの規模の大きさがうかがえます。

次に、それぞれグループにおける事業戦略を見ていきましょう。 日本郵政は「日本郵政」「日本郵便」「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命」の4社から成り、グループとして「郵便」「銀行」「保険」という異なる3事業を展開しています。これにより可能となったのが、郵便局での従来の郵便サービスに加え、貯金や保険といった生活に欠かせない基本的なサービスの提供。郵便事業単独では他社に劣るものの、地方に強い銀行事業や多額の資産を保有する保険事業を強みに、全国規模の歴史あるネットワークを活かした事業展開を見せています。
対してヤマトホールディングスは、デリバリーの他、生活支援や企業間物流、金融サービス（決済）等、7事業を展開しています。強みは中核となるヤマト運輸の多彩なサービスであり、平成27年度には46.7％という非常に高い宅配便市場シェアを誇っています。しかしながら、これには平成25年に佐川急便がアマゾンがら撤退した影響もあり、運送業務が集中したことで遅延や人員不足、社員への負担といった不安要素が発生しているのも事実です。これを受け、近年では新たな物流拠点を設立するなど、物流の効率化、高速化の強化を目指しています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
主要対象企業39社の売上高合計による、平成25から26年の物流業界（運送）の業界規模は、7兆5,424億円。国内需要においては、震災の影響や景気後退により、個人、法人ともに停滞していましたが、平成25年には景気の回復基調と共に増加に転じています。
この増加傾向の背景には、アマゾンや楽天を中心としたインターネット通販の急成長があり、これを受け物流業界各社は運送拠点の整備や物流の効率化を強化しています。
一方で国内の少子高齢化は年々加速しており、将来的な国内需要の減少は避けられない状況にあります。そのため大手企業では積極的に海外展開を行っており、今後は業界内でアジアを中心とした市場競争の激化が予想されます。

ここまで日本郵政についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考フ