セブン-イレブン・ジャパンの企業研究

今回ご紹介するのは、日本におけるコンビニエンスストア最大手の、セブン-イレブン・ジャパン。
この記事を読んでいる方の中には、セブン-イレブン・ジャパンへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

(1)会社概要　(2)「企業」を知る　(3)「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、セブン-イレブン・ジャパンの経営理念や同じコンビニエンス業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるコンビニエンス会社の中で、なぜセブン-イレブン・ジャパンなのか？」という質問への対策を考えましょう。

セブン-イレブン・ジャパンについて深く知るために、まずはセブン-イレブン・ジャパンの経営理念を確認しましょう。そこからセブン-イレブン・ジャパンが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

セブン-イレブン・ジャパンの企業理念は、以下の通り。
『いつでも、いつの時代も、あらゆるお客様にとって「便利な存在」であり続けたい。 私たちは、地域との信頼関係を築き、価値ある商品やサービスの提供を通じて、皆さまの「生活サービスの拠点」となるよう力を注いでいます。 セブン-イレブンは、これからも過去の発想にとらわれることなく、時代の変化に柔軟に対応し「便利の創造」に努めてまいります。』（セブン-イレブン・ジャパン　企業理念ページより引用）

ここからわかるポイントは、顧客視点に立って、世の中の変化に敏感に対応しながら、利便性を提供し続けようという志です。そのため、「柔軟な発想力」と「新しいことに積極的にチャレンジする」人材を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。
・ セブン-イレブン・ジャパンを通して、提供したい利便性について
・ 固定概念に惑わされることなく、柔軟な発想で何かを変えた経験
・ 従来の状況に満足することなく、新たなことに挑戦した経験

次に、コンビニエンス業界における競合会社と比較してみましょう。今回は、トップの座を争うローソンと比較してみたいと思います。両社の間には、どのような違いがあるのでしょうか。

まず、財務状況を比較してみます。平成26年度の業績を見てみましょう。ローソンの連結全店舗売上高は、2兆,495億円。対して、セブン-イレブン・ジャパンは、4兆2910億円と圧倒的な規模を誇ります。

続いて、事業戦略を見ていきましょう。
セブン-イレブン・ジャパンは、地域の拠点を目指しています。コンビニエンス業界のパイオニアとして、消費者の利便性を徹底的に追求し、変化への対応力には定評があります。定番品に強く、クオリティを保つ職人気質な一面を持っています。また、電子カード｢nanaco｣を投入したことによって、全国のセブン・イレブン・ジャパンで利用可能で、リピーターの確保を狙います。
対して、ローソンは、新しいことを試みるクリエイター気質が特徴です。アニメなど異業種とのコラボレーションにも積極的。社内も、女性や外国人をはじめ、多種多様な人材の登用にも積極的です。プライベートブランドのパッケージのデザインにこだわり、定番のおでんの具材におにぎりやハンバーグを入れるなど、独創性が光ります。流行に敏感な若年層や女性顧客の取り込みに力を入れています。
平成25年度の海外戦略を見てみると、セブン-イレブン・ジャパンは北米で約10,700店舗、中国で2200を超える店舗を展開するなど、海外に6万店舗近くの出店があります。ローソンも中国で755店舗を展開するなど東南アジア、北米を中心に800近くの店舗を出店していますが、ここでもセブン－イレブン・ジャパンの規模の大きさが分かります。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
主要対象企業7社の売上高合計による、平成25から26年のコンビニ業界の業界規模は、6兆7,811億円。一時、拡大を続けてきたコンビニ業界ですが、国内市場における出店はおよそ5万4000店超となっており、飽和状態にあると考えていいでしょう。
こうした状況を打破するために、大手各社が強化しているのは、プライベートブランドの展開です。たとえば、セブン-イレブンを展開するセブン＆アイ・HDは『セブンプレミアム』、ローソンは『ローソンセレクト』、ファミリーマートは『ファミリーマートコレクション』など、お菓子やデザート、惣菜、野菜など、実に幅広いジャンルでプライベートブランドを展開することで、他社との差別化を図っています。また、国内市場が飽和する中、東南アジアを中心とした海外出店への加速が進んでいます。
また、2016年9月のファミリーマートとサークルKサンクスの母体であるユニーグループ・ホールディングスの経営統合によって、全国のサークルKサンクスの店舗が2019年2月までに順次ファミリーマートに変わっていく事が予定されており、ファミリーマートの店舗数がローソンを抜いて業界2位（1位はセブン-イレブン）になる事も、今後の動向にどういった影響を与えていくのか注目を集めています。

ここまでセブン-イレブン・ジャパンについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきま