ドクターシーラボの企業研究

今回ご紹介するのは、ドクターズコスメの基礎化粧品で有名なドクターシーラボ。

この記事を読んでいる方の中には、ドクターシーラボへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。

ここでは、ドクターシーラボの経営理念や同じ化粧品業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて「数ある化粧品業界の中で、なぜドクターシーラボなのか？」という質問への対策を考えましょう。

ドクターシーラボについて深く知るために、まずはドクターシーラボの企業理念を確認しましょう。そこからドクターシーラボが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

ドクターシーラボの企業理念は以下の通り。
『肌トラブルに悩むすべての人々を救う』（ドクターシーラボHPより引用）

ここから分かるポイントは、「肌トラブルで悩みを抱えている人を救いたい」「美しい肌を実現する手助けをしたい」「他社には真似できないような効果を届けたい」という熱い思い。ドクターシーラボは、ドクターズコスメのリーディングカンパニーとして自社商品に責任を持ち、オンリーワンの商品を提案できる企業を目指し挑戦し続けています。 求める人材像は、行動力がありチャレンジ精神旺盛な人。説得力のある話し方ができ、物事に柔軟に対応し、リーダーシップをとれる人を必要としています。

ですから、企業理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。
・自分で責任を持って成し遂げたことは何か
・誰かの想いに応えるために努力したことはあるか
・自分が熱意を込めて成し遂げたことは何か


次に、化粧品業界の中でドクターシーラボと競合会社とを比較してみましょう。
ドクターシーラボの競合会社といえば、自然派化粧品を扱うファンケルが挙げられます。
ドクターシーラボとファンケルは、どのように違うのでしょうか？

はじめに、それぞれの財務状況を見ていきます。
ドクターシーラボの過去3年間のグループ売上高は、平成25年7月期は33,990百万円、平成26年7月期は35,916百万円、平成27年7月期は37,656百万円と、年を追うごとに増加傾向にあります。また営業利益は平成26年7月期に前年を下回るものの、平成27年7月期には増加に転じています。この背景にあるのは、新規顧客獲得の強化と、定期的な新商品開発および既存商品のリニューアル。通信販売の大型キャンペーンも功を奏し、契約数・売上高ともに好調に推移しています。
対してファンケルの過去3年間のグループ売上高は、平成25年3月期は82,807百万円、平成26年3月期は81,118百万円、平成27年3月期は77,632百万円と、年々減少傾向にあります。しかしながら営業利益は年を追うごとに増加しており、これはマーケティング費用の減少によるもの。ファンケル化粧品はドッグストア卸販売開始により増加を記録したものの、アテニア化粧品での顧客離れが売上高減少に大きく影響しています。

次に、事業戦略を比較していきましょう。
ドクターシーラボの中核事業は、スキンケア商品の通信販売です。化粧品業界の中でも、皮膚の専門家が医学的見地から開発に関わるドクターズコスメを手掛けており、このドクターズコスメは、ドクターシーラボでは「メディカルコスメ」と称しています。販路は通信販売、卸販売、対面販売など。中でも主力の通信販売は売上高全体のおよそ6割を占めており、近年のインターネット普及に伴い好調となっています。さらに、高機能化粧品への高まるニーズを考慮すると、今後の市場規模拡大にも大いに期待が持たれています。
対するファンケルの中核事業もスキンケア商品の通信販売ですが、ファンケルが手掛けるのは自然派化粧品。開発に皮膚科医が関わるドクターズコスメとは異なり、肌に必要なものだけで作る「無添加化粧品」を主軸としています。販路は通信販売、直営店舗、コンビニ、ドラッグストア等。肌トラブルを抱える顧客対象のドクターズコスメに対し、自然派化粧品は顧客層が幅広く、価格も圧倒的に低い特徴があります。

最後に、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
近年の化粧品業界は国内需要が頭打ちとなり、これまでの不況も影響していることから「低価格」「高機能」へのニーズが高まっています。これにより注目されているのが、ドクターズコスメや自然派化粧品分野。特に「高機能」であるドクターズコスメへの注目度は高く、海外品に比べ価格を抑えた国産商品への需要が伸びています。
しかしながら業界内では競争が激化しており、これには富士フィルムの「アスタリフト」に見られるような異業種からの参入が挙げられます。加えて、インターネットの口コミによる消費者のシビアな評価も影響。これを受け海外展開を加速させる企業が増加し、今後もアジアを中心とする市場規模の拡大が予想されています。

ここまでドクターシーラボについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。