関西電力の企業研究

今回ご紹介するのは、近畿地方を営業区域とする電力会社で、東京エリアへの進出も果たしたことで有名な関西電力。

この記事を読んでいる方の中には、関西電力への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、関西電力の経営理念や同じ電力業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある電力会社の中で、なぜ関西電力なのか？」という質問への対策を考えましょう。

関西電力について深く知るために、まずは関西電力の経営理念を確認しましょう。そこから関西電力が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

【経営理念（関西電力　経営理念・経営計画・ブランドステートメントページより引用）】
『私たち関西電力グループは、
安全最優先と社会的責任の全うを経営の基軸に位置づけ、
「お客さまと社会のお役に立ち続ける」ことを使命に、
明るく豊かな未来を実現し、共に歩んでいきます。』

ここから分かるポイントは、「行動」「創造」「チャレンジ」「コミュニケーション」の4点。お客様の懐に飛びこんでいくほどの行動力。柔軟な発想やひらめきから今までにないものを創り出す想像力。高い目標を掲げ、果敢に挑戦する向上心。自らの思いを相手に納得させ、相手のニーズや言いたいことを的確に聞き出す事ができる人材を、関西電力は求めているのです。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。
・目標達成のために個人としてどのような行動をしたか
・目標達成のためにどのような独創性のある発想をしたか
・失敗をおそれずにどのような挑戦をしたか
・相手の考えを聞き出し、それに対応する自分の思いを伝えられるか

次に、電力業界の中で関西電力と競合会社とを比較してみましょう。
関西電力の競合会社といえば、東京電力が思い浮かびます。関西電力と東京電力は、どのように違うのでしょうか。
まずは事業内容を見てみましょう。
関西電力は、主力の「電気事業」をはじめ、総合的な情報通信サービスを行う「情報通信」、顧客へエネルギー・ソリューションを提供する「総合エネルギー」、さらに不動産サービスの「生活アメニティ」等の事業を展開しています。
平成28年4月に電力の小売全面自由化が実施され、翌年にはガスの小売全面自由化が予定されていますが、同社グループは、こうした事業領域や事業エリアの拡大を好機と捉えています。同社グループ中期経営計画では、首都圏への本格参入やガス事業の展開による総合エネルギー事業の強化などが挙げられている他、近畿エリアにおいても料金メニュー・サービスの拡充を図っていくとのこと。 その一方で、安全性が確認された原子力プラントの再稼働を目指すこと、そして海外進出による新たな成長の柱の確立にも取り組む積極的な成長戦略を掲げています。
対する東京電力も電気事業を中心に事業を行っています。同社では、電力システム改革における競争力を高めていくために、社内カンパニー制を採用。火力発電による電力の販売等を担う「フュエル＆パワー」、送電・変電・配電による電力供給等を行う「パワーグリッド」、顧客へのサービス提供等を行う「カスタマーサービス」という3つのカンパニーに加え、経営サポート、各カンパニーへの共通サービスの提供等に携わる「コーポレート」を設けています。
同社の目下の課題は、引き続き福島復興、賠償、廃炉、除染等に責任を持って取り組むとともに、今後も厳しい競争を勝ち抜き、グループ全体の企業価値の向上に努めていくことが挙げられています。
次に関西電力と東京電力の財務状況を見てみましょう。
平成28年3月期の売上高は、関西電力が連結3兆2,459億円であるのに対し、東京電力は連結6兆669億円とほぼ倍の規模となっています。
一方で営業利益は、関西電力が連結2,567億円のところ、東京電力は連結3,722億円とほぼ互角の結果に。
当期の関西電力は、消費者が節電や省エネルギーに励んだことや、冬場は前年よりも高い気温で推移したこと等から総販売電力量が減少。一方で、情報通信におけるFTTHサービス契約数が順調に増加しており、更なる収益拡大が見込まれています。



また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
電力自由化を機会に東京ガスや大阪ガス等のガス会社が電力販売を始め、電力会社が抱える顧客の争奪戦が繰り広げられています。例えば大阪ガスの電力事業は、電力の自由化開始から1ヵ月も経たないうちに12万件を超える契約件数を得ており、その数は関西電力の加入世帯の約1％に達すると言います。 また、平成29年には都市ガスも自由化されることから、電力会社とガス会社の競争が更に本格化すると見られています。関西エリアでは、関西電力と大阪ガスのシェア争いが激化することでしょう。またその一方で、海外の事例にもあるように、将来的には電力・ガスが一体となった総合メーカーが創出されるのではという見方もあるようで、電力業界の今後の動向が注目されます。

ここまで関西電力についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考フ