就職前に得られる、ベンチャー内のリアルな情報があまりに少なすぎる
これは、私が今、自分の就活生時代を振り返った時に感じることです。
表に出ている情報の中には、ポジショントークの記事もあり、何が真実か、何が嘘かを、社会人経験のない学生が見極めることは困難です。一方で、ベンチャーで実際に働いている人に話を聞く場合にも、バイアスが加わっているのが普通です。フラットに天秤にかけて話せる人が実は少ないのではないかと思ったのが、この記事を書いたきっかけです。
実は私は、就活生時代にベンチャー企業を受けまくっていたのですが全て落ちました(笑)。
その代わりというか、外資系のコンサルティング会社に無事就職することができました。その後、コンサルティング会社では事業戦略チームに配属になったので、外資系戦略コンサルタントになりました。意図せず。
東証一部上場企業を中心にコンサルティングを行っていました。
ただその後、泥臭いことも経験しておきたいと思い、ベンチャー企業へ転職することになりました。
今振り返ってみると、新卒学生時代は特に、ベンチャー企業について私は本当に知らなかったなと感じます。ただキラキラしたところで、成長するならベンチャーでしょ!くらいにしか考えていませんでした。
恥ずかしいくらいあまりに無知でした。
今はそのベンチャー企業は辞めています。
今回は比較的フラットな目線から、ベンチャーへの就職を考えている就活生に、選択を後悔しないためにも知っておいて欲しいことを5つ、書きたいと思います。無知な状態で就職すると、学生さんも企業側も不幸になります。そういうミスマッチを少しでもなくせたら嬉しいです。
本来はベンチャーとひとくくりにする事自体が危険で、実際会社によって当てはまらない事も多々あると思いますが、一個人の見解として読んで頂ければと思います。
また実際に入ってみるともっと緩いところもあると思います。ただ、ベンチャーを選ぶ以上ある程度の覚悟を持って入ってもらいたいなと思います。
1.ベンチャーで成長するかどうかは自分次第
当たり前なのですが凄く大事なこととして、ベンチャーに行くから成長するわけではないです。
ベンチャーのメリットとして、人数が少ないので比較的業務範囲が広かったり、社内で何が起きているか大部分を把握できたり、というのが挙げられます。
でも一方で大事だと思うのは、その仕事や情報の扱い方だと思います。
例えば私は事業計画を書く機会が何度かあったのでPL(損益計算書)やKPI(主要業績評価指標)はよく見ていましたし、数字に違和感があれば深掘りして原因を探るという事をやっていました。これは比較的経営に近い視点です。
一方で中には、同じ数字を見ても何も行動に起こさない人もいます。それはただ情報を流しているだけで全く意味がないです。
ベンチャーでは、”成長できる情報に触れる機会は多い”ですが、”その情報を活用できるかどうか”は、個人のメンタリティに依存します。
「俺だったら、私だったら絶対活用するよ、大丈夫。」という声が聞こえてきそうですが、2以降もよく読んでみてその状況でもできるかどうか考えてみてください。
2. まじで死ぬほど泥臭い事にも耐えられるストレス耐性が必要
ベンチャーにキラキラしたイメージを持ってないでしょうか?
そのキラキラは一部合っていますが大部分では裏切られます。ベンチャーの業務内容のほとんどは泥臭いことです(ベンチャーに限った話でもないと思います。大企業も似たようなものでは…)。
営業であれば1日中電話をかけたり、アルバイトさんでもできるような単純作業を朝から晩までひたすらやったりするのは、ざらです。成果を出せればもちろん責任ある仕事が出来ますが、その成果はまずこういった”超絶泥臭い業務の中”で出さなければいけないことが大半です。
俺は、私はいい大学も出たし、頭を使って仕事したいと思うかもしれませんが、これで心折れるようでは生きていけません。自分がやりたい事を実現するために、超泥臭い事でもひたすらやる、さらにその中で成果を出せるストレス耐性が必要です。
大企業であれば、年齢が上がれば自動的に抜け出せますが、ベンチャーでは成果が出せなければいつまで経っても抜け出せません。
3. ベンチャーではパニックになるくらい仕事がある
ベンチャー企業は、血だらけでマラソンレースに出ているようなものだと思います。出血しているが治療しているとどんどん追い越されてしまう…だから応急処置しながらひたすら走る。一箇所怪我をすると、それが影響していろんな所からまた血が出てくる…。
実際にベンチャーにいると毎日のように事件が起きます。緊急対応も山のように来るし、予定なんてあるようでないようなものです。
パニックになるくらい仕事があると言っていますが、自分の土地勘が働かない場所で、トラブルの解決方法がわからない問題がたくさんあるから、という意味です。物理的に不可能な量あるというわけではないです(大抵)。
ベンチャーでは特に、嘘のような本当の話ですが生産効率が10倍以上変わってくるケースがあります。
ここは本当に頭の使い方次第です。ほとんどケースで降って来る問題に対する正攻法が社内にないので、解決手段が人によって変わって来るのです。
よく遅くまで残っている人の話を聞いてみると、「何でそんな無駄なことやってるの?」と思う方法で問題解決している人がかなり多く、解決までの道順がめちゃくちゃ遠回りだったりします。
大手だとマニュアル化されていたり、そもそも解決が難しい問題は上司が解決してくれたりします。
4. 年下の部下になる覚悟はあるか?
若手でもリーダーになれるという場所は多いですが、逆の立場は想像した事はありますか?
自分が例えば3年目で責任あるポジションにいけるかどうかの瀬戸際で、1年目が大抜擢されてその部下になる。
でもこういう事態は本当に、しかもよく起こります。プライドが高い人はこれで心折れちゃったりするんですよね…。ちなみに同じくらいの評価だったら若手を抜擢したくなるのが経営者の心理だと思いますよ。
本当に実力社会で、かなりドライです。実力主義いいじゃん!と思っている人の大半が、自分が先輩を追い越すことしか考えておらず、追い越されることは考えてはいないのでしょうか?
追い越される事もかなりある前提で入らないとギャップが大きいです。
5. “ベンチャーは不安定”説は幻想
なんだか重い話ばかり続いてしまいましたが、こういう状況だからこそ自分の気持ち次第で”めちゃくちゃ力がつく”と思います。
人間はほっておくと手を抜き始めるのが自然の流れだと私は思っているのですが、ベンチャーには特に周りの熱量が高くとにかく成長したいという人が集まっているので、自分も周りに触発されて頑張れるというのは凄くメリットがあることだと思います。
また自分が考えたことや調べた事、勉強した事を即実行でき、効果が見えるのは本当に自分のためになります。
はっきり言って本やネット、講演会で身につけたうわべだけの知識と、実際に自分が実行して得た知見では天と地ほどの差があります。この積み重ねはどんどん開いていきます。
企業が求めているのは、会社を伸ばすことができる人材です。伸ばすという事は、今伸ばせない現状が事実としてあり、そこには何らかの原因が存在しており、それを解決するという事です。
つまり、
1.現状を把握する能力
2.根本原因を探す能力
3.原因を解決する能力
この3つが必要だと私は考えています。
この3つの力を急速に伸ばすにはトライ&エラーを繰り返すのが一番で、その環境がベンチャー企業にはあると思います。
まとめ
以上まとめますと、
ベンチャーはたくさんの泥臭い仕事をやりつつ成果を出して突き抜けられる力、忍耐力がある人は向いていると思います。またそういう人は早くから重要なポジションにも就けるし、企業に(社会に)求められている力も伸ばしやすい。
逆に色々周りに教わってワークライフバランスを大事にしながら着実に成長していきたい人にはあまりお勧めはできません。
いずれにせよ、自分が何をやりたいのかを自問自答しクリアにした上で、就職後のリアルを知る事でギャップがなくなり100%納得がいく就活ができるはずと考えています。またそのやりたいことは、過去の延長線上にきっとあるはずです。
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