この会社で、自分はどんな未来を描けるだろう?――。ファーストキャリアという重要な選択を前に、そんな期待を抱える就活生へ。「Vision Talks」は、企業の未来を創り、その舵を取るリーダーたちが自らの言葉で、会社の未来像、そしてこれから仲間になる若手への想いを語る企画です。今回は株式会社Pacific Metaの共同創業者 邵 鴻成さんにお話を伺いました。>>irootsへのログインはこちら
Interviewee’s Profile
設立:2022年
「To Create the Web3 Standard from Japan(日本からWeb3のスタンダードをつくる)」をミッションに掲げる、Web3に特化したプロフェッショナルファーム。海外のトップレベルのWeb3インフラを日本市場へ展開する支援事業と、国内大手企業向けのWeb3を活用した新規事業コンサルティングを両輪で展開。Day1からグローバルに事業を行い、クライアントには国内外のナショナルクライアントが名を連ねる。平均年齢20代後半という若い組織ながら、金融領域を中心に急成長を遂げている。
邵 鴻成/株式会社Pacific Meta 共同創業者
東京大学経済学部卒。日中英トリリンガル。新卒でTikTokを運営するByteDance本社に入社し、日本市場におけるエンプロイヤーブランディングを担当。その後、ユニ・チャーム及びBCG Digital Venturesが創設したスタートアップ企業にて、越境ビジネス・ディベロップメント・マネージャーを務める。現在は、株式会社Pacific Metaを共同創業し、グローバル事業部を統括。
- Web3のスタンダードを日本から。世界最速で変化する市場の未来を創る。
- 若手をプロフェッショナルへ導く、Pacific Meta流・最速成長メソッド。
- AI時代を生き抜く逆算思考。世界を舞台に、自分だけの価値を証明する。
TOPICS
Web3のスタンダードを日本から。世界最速で変化する市場の未来を創る。
Q1. 株式会社Pacific Metaが描く将来像やビジョンについて教えてください。
私たちのミッションは、「To Create the Web3 Standard from Japan(日本からWeb3のスタンダードをつくる)」です。
現在はまだ一部の専門家や愛好家以外には遠く感じられやすい世界ですが、私たちはこの革新的な技術を、より多くの人々が当たり前に使う社会を実現したい。インターネットがそうであったように、Web3が社会の隅々にまで浸透し、人々の生活を豊かにする。その未来の「当たり前」を、ここ日本から創り上げていくこと。それが私たちの描くビジョンです。
<Web3とは>
特定の企業がデータを独占するのではなく、「ブロックチェーン」という技術を使って、データを分散管理する新しいインターネットの考え方。ユーザー自身がデータを所有・管理できるようになり、より透明性が高く、自由な経済活動が期待される次世代の潮流。金融、ゲーム、アートなど、あらゆる分野での活用が見込まれている。
Q2. そのビジョン実現に向けて、現在注力していることは何ですか?
ビジョン実現のため、私たちは二つの事業を力強く推進しています。
一つは、海外のトップレベルのWeb3インフラを日本に持ってくることです。現在のWebインフラがGoogleやAmazonによって支えられているように、Web3の世界でも海外企業が市場をリードしています。私たちは、そうした海外の最先端インフラを日本市場に展開するための、マーケティングや事業開発を一手に担っています。
そしてもう一つが、国内大手企業様との協業です。優れた技術も、人々に届かなければ意味がありません。私たちは、日本の名だたる大手企業様が持つ顧客基盤やリソースを活用し、彼らがWeb3領域で新規事業を立ち上げるためのコンサルティングを行っています。
特に今、業界の潮流は大きく変化しています。2〜3年前はゲーム領域が中心でしたが、直近では金融領域での活用が爆発的に進んでいます。例えば、ブロックチェーン技術を使ったステーブルコインによる国際送金や、これまで大口投資家しか買えなかった社債を小口化して誰もが買えるようにするセキュリティトークンなど、その可能性は無限大です。
私たちはこの変化を、一過性のものではなく、長く続く大きなトレンドだと捉えています。世界最速で変化する市場の最前線に立ち、金融という社会の根幹を変革していく。そのダイナミズムこそ、今のPacific Metaが持つ最大の魅力の一つです。
若手をプロフェッショナルへ導く、Pacific Meta流・最速成長メソッド。
Q3. 若手社員が成長するために、最も大切だとお考えのことは何ですか?
スキルや知識以前に、まずポジショニング思考を持つことが極めて重要だと考えています。
もちろん、若手には大きな裁量権を与え、いざという時には先輩がフォローする心理的安全性の担保を重要視しています。しかし、それだけでは不十分です。Web3は、日進月歩で新しい情報が生まれ、半年に一度は業界の景色が変わってしまうほど変化の激しい領域です。裏を返せば、まだ絶対的な権威が存在しない。だからこそ、今から学び始めた若手でも、努力次第でいとも簡単にその領域のトップランナーになれるのです。
では、どうすれば突出できるのか。そこで重要になるのがポジショニング思考です。社内や業界を見渡し、「この領域は将来伸びるのに、まだ専門家がいない」という場所を見つけ、自ら旗を立てにいく。「ステーブルコインのことなら、あの人に聞けば間違いない」と、社内外で認知される自分だけのポジションを戦略的に築き上げていく。この、よーいドンで始まる新しい業界だからこそ、そのしたたかさが、あなたの市場価値を何倍にも高めてくれるはずです。
Q4. 株式会社Pacific Metaには、どのような若手社員の成長環境がありますか?
私たちは、若手が最速で成長するための環境を約束します。
まず、私たちの会社は平均年齢が20代後半と非常に若く、経営陣にも20代がいます。3〜5歳年上の先輩が、圧倒的な成果を出している姿を間近で見ることができる。「自分もあの人のようになりたい」と思える身近なロールモデルの存在が、成長意欲を掻き立てます。
そして、私たちの評価は完全にフラットです。年齢や社歴は一切関係ありません。入社半年で頭角を現せば、すぐにディレクター層へ抜擢することもあります。私たちが評価するのは、会社への貢献度と、何よりその成長速度です。入社後のオンボーディングコンテンツも充実させており、未経験者でも1〜2ヶ月で知識のギャップを埋め、すぐにトップスピードで走り出せる環境を整えています。
Q5. これまで若手社員に任せた仕事で、印象的なプロジェクトがあれば教えてください。
若手の活躍事例は数多くあります。
例えば、入社2〜3年目のメンバーが、大手メーカー様とのプロジェクトを主担当として推進しています。プロジェクトでは、同社のものづくりを長年けん引してこられたベテランの方々と議論を重ねながら、Web3領域の知見を生かした提案を行っています。
なぜ、そんなことが可能になるのか。それは、この業界が新しく、クライアントである大企業の経営層も、正解を持っていないからです。だからこそ、年齢や役職に関係なく、ブロックチェーンのプロフェッショナルとして向き合う私たちの提案に真摯に耳を傾けてくださる。20代の若者が、日本のものづくりを牽引してきた百戦錬磨の経営者と、対等に議論し、未来を共創していく。他の業界では決して味わえない、刺激的な経験がここにはあります。

AI時代を生き抜く逆算思考。世界を舞台に、自分だけの価値を証明する。
Q6. 株式会社Pacific Metaを志望する若手社員に、どのようなことを期待していますか?
主に三つのことを期待しています。
一つ目はグローバルマインドセットです。私たちは海外の顧客とビジネスをしており、売上の7割は海外からもたらされます。「将来的にグローバルで何かやりたい」という強い意志は、ここでは必須条件です。
二つ目はミッションへの共感です。ブロックチェーンがもたらす「24時間、世界中の誰とでも、自由に取引ができる」という未来にワクワクし、その世界を本気で目指したいと思ってくれる方と一緒に働きたいと心から願っています。
そして三つ目が、変化に対応するための圧倒的なラーニング/アンラーニング速度です。ゲーム業界の常識が金融業界では通用しないように、この業界では常に過去の成功体験にとらわれず、新しい知識を学び続ける姿勢が求められます。その変化自体を楽しめる好奇心旺盛な方にとって、ここは最高の環境だと断言できます。
Q7. 最後に、就職活動に励む学生へメッセージ・エールをお願いします。
これからの時代、AIが人間の仕事の多くを代替していくことは避けられません。皆さんは、その前提でキャリアを考えざるを得ない最初の世代です。だからこそ、ファーストキャリアは「AIに代替されない、人間に残された聖域は何か」という視点で選ぶべきだと、私は思います。
その一つが、交渉力や営業力といった、人の心を動かす力です。重要な意思決定の場面で、最終的に人の背中を押すのは、いつの時代も人間です。
そしてもう一つ、忘れてはならないのがグローバルという視点です。いずれグローバルでビジネスをする必要があるのなら、若いうちからその環境に飛び込んだ方が、圧倒的に有利なポジションを築けます。
私自身、新卒で当時ユニコーン企業だったByteDance(TikTok運営会社)に飛び込みました。それは「若くて、失うものがない今だからこそ、大胆なチャレンジができる」「このユニークな経験は、将来必ず自分の価値になる」と、未来から逆算して考えたからです。
もし目の前に簡単な道と難しい道があるなら、ぜひ難しい道を選んでください。若いうちにしか取れないリスクを恐れず、自らハードな環境に身を置くことで、その一つひとつの経験が確かな自信と成長へとつながっていきます。
そうした挑戦を重ねる中で、どのような状況でも通用する柔軟性と適応力、そして自分の軸を持って生き抜く力が身につきます。それこそが、AI時代を生き抜くための本当の意味での力になるはずです。皆さんの無限の可能性に出会えることを、心から楽しみにしています。

