双日の企業研究

今回ご紹介するのは、ニチメン（日綿實業）と日商岩井を母体とする総合商社の双日。

この記事を読んでいる方の中には、双日への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、双日の経営理念や同じ総合商社業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある総合商社の中で、なぜ双日なのか？」という質問への対策を考えましょう。

双日について深く知るために、まずは双日の経営理念を確認しましょう。そこから双日が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

双日グループの企業理念は、以下の通り。
New Way, New Value
双日グループは、誠実な心で世界を結び、新たな価値と豊かな未来を創造します。
（双日　企業理念ページより引用）

ここからわかるポイントは、社員一人ひとりが、これまでの常識にとらわれず、 自由な発想で考え、新たな価値を社会に実現していこうという志です。志の実現のために、双日は「夢を夢で終わらせない情熱を持ち、自ら考え、動き、日本を含めた世界に価値を提供できる人物」を求めています。

ですから、企業理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。
・ 双日を通して社会に提供したい、新たな価値について
・ 既存の概念にとらわれず、新たな領域にチャレンジした経験
・ 世の中や社会の課題を自ら考え、解決するために主体的に行動した経験
・ グローバル市場で活かせる、あなたの個性や経験


次に、総合商社業界における競合会社と比較してみましょう。
双日の競合会社といえば、7大商社のうちの他の6つである 三菱商事、 三井物産、 伊藤忠商事、 住友商事、 丸紅、 豊田通商 が思い浮かぶはず。
今回は、住友商事と比較してみたいと思います。両社の間には、どのような違いがあるのでしょうか。

まず、財務状況を見ていきましょう。
2016年度の売上高は、住友商事は4兆0108億円（前年比6.6%増）で、業界シェアは13.5％で第5位にランクイン。対して、双日は1兆6580億円（前年比8.4％減）で、業界シェアは5.6％で第6位となり、双日は中堅規模だと言えます。

続いて事業内容を見ていきましょう。
双日は、日商岩井とニチメンが統合し、誕生しました。総合商社として、自動車やプラント、エネルギー、金属資源、化学品、食料、農林資源、消費財、工業団地分野等を手がけていますが、収益の柱となるのは、自動車、資源、肥料関連で、航空機に強みを発揮しています。世界50カ国と地域において各種製品の製造・販売やサービスの提供、各種プロジェクトの企画･調整、投資に留まらず、金融活動など、多角的な事業展開を図っています。
対して、住友商事は、住友グループの中核企業として、グループの総合力やネットワークを強みとしています。鉄鋼、機械、金属、資源・エネルギー、輸送機・建機分野を展開しています。アメリカ、オーストラリアにおいて銅事業が好調です。インドネシアの発電所リースや、カナダの鉱山機械ビジネスなど、海外市場で規模の大きな事業を展開しています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
2016年の総合商社業界の業界規模は、29兆7380億円。世界的な資源価格の高騰によって成長を続けていましたが、中国経済の減速などの影響で資源価格が下落し、減少傾向にありました。
しかしながら、平成25年以降、大手各社は、業績不振の「資源分野」から、食品・金融・機械など「非資源分野」に移行することによって回復傾向にあります。円安が追い風となっていることも、成長を支えています。伊藤忠商事や丸紅における海外企業の買収をはじめ、双日もインドネシアでのエビ養殖事業へ参入するなど、非資源分野の強化を図っており、こうした動きは今後も加速していくでしょう。

ここまで双日についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考フロー