ケリング ジャパンの企業研究

今回ご紹介するのは、イタリアの世界的ファッションブランドGUCCIで有名なケリング ジャパン（旧グッチグループ ジャパン）。

この記事を読んでいる方の中には、ケリング ジャパンへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、ケリング ジャパンの経営理念や同じアパレル業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数あるアパレル会社の中で、なぜケリング ジャパンなのか？」という質問への対策を考えましょう。


ケリング ジャパンについて深く知るために、まずはケリング ジャパンの経営理念を確認しましょう。そこからケリング ジャパンが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

ケリングの企業理念は、以下の通り。
『お客さまに、私たちの製品を通して自己を表現し、人生を充実させ、楽しんでいただくこと。』
（出典： ケリング「ミッション」 ）

ここから分かるポイントは、「ファッションを通じたライフスタイルの提供」の1点。
ケリングはグループとしてこのようなミッションを掲げ、ファッションを通じてより良く装い、気持ち良くいられるライフスタイルを提供し、同時に人々や環境に貢献することを目指しています。 ケリング　ジャパンの中でもグッチ　ディビジョンが求める人材像は、将来、会社の重要なポジションを担うポテンシャルのある人。伝統あるブランドに誇りを持ち、顧客を第一に考え、自己成長に対しても意欲的に取り組める人を必要としています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。

• 学生時代に最も努力して達成したこと、そこから得た自分の強み
• これまで人のために積極的に貢献したこと、今後貢献したいこと
• チームで頑張ったこと、その中での自分の役割、リーダーの経験
• 失敗や挫折の経験、それを乗り越え達成したこと、その克服方法

次に、アパレル業界におけるケリング ジャパンと競合会社と比較してみましょう。
ケリング ジャパンの競合といえば、エルメスジャポンが挙げられます。
今回は、ケリング ジャパンとエルメスジャポンを比較してみましょう。

はじめにケリング ジャパンは、メンズ・ウィメンズウェア・靴・鞄・小物等の輸入・販売を手掛ける企業です。1921年、イタリア・フィレンツェの高級皮革製品専門店として創業し、2013年には、GUCCIをはじめBottega VenetaやSaint Laurent、BALENCIAGA等を傘下に収めるPPR（ピノー・プランタン・ルドゥート）が社名を変更。これに伴い日本法人である「グッチグループ　ジャパン」も「ケリング　ジャパン」となりました。
ケリング　ジャパンの広告塔は、ラグジュアリーブランドとして世界的知名度を誇るトップブランドのGUCCI。日本でも全国展開し、基本アイテムから小物までを手掛けることでトータルコーディネートできる強みを持っています。ケリング　ジャパンは「人」を何より大切に考えるという強い意思を持っており、顧客（人）満足の向上のために熱心に行うのは質の高い社員（人）教育。グループの顔となるグッチ　ディビジョンでは、ラグジュアリーブランドとしての伝統やイメージに誇りを持ち、セールスアソシエイトとしてのスキルアップに意欲的なスタッフが活躍しています。

対してエルメスジャポンは、パリのエルメス社製品の輸入・販売に加え、日本での商標権管理を手掛ける企業。GUCCIを含め数あるトップブランドがLVMHやケリング、リシュモン等の高級ブランドグループに属する中、エルメスは独立系としてアパレル事業を展開しています。
手掛けるのはウェア、バッグ、シューズからアクセサリー、フレグランス、スカーフ、ウォッチ等の小物まで。1837年パリの高級馬具専門工房に始まった歴史を持ち、馬蹄をモチーフにしたスカーフやバッグ、ブーツ等はエルメスの代名詞となっています。エルメスジャポンもケリング同様、日本においては路面店から百貨店等で全国展開しており、こだわりは顧客へ最高峰の品質を提供すること。日本での売上げは世界的に見ても高いことで知られています。

また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
平成25～26年のアパレル業界は、売上高4兆7,867億円、経常利益3,475億円、売上高純利益率は＋3.8％となっています（対象企業55社合計）。過去の推移は平成17年から19年まで増加傾向にあり、平成20年には金融危機等の影響により減少に転じます。その後平成22年まで横ばいとなり、再び増加に転じたのは平成23年。国内ではファストファッション系企業が好調となり、業界を牽引しています。
近年のアパレル業界では、長らく続いた不況から店舗縮小を図る企業や、既存店舗の規模を拡大し充実を図る企業、さらには企画・製造・販売までを一貫して手がけることでコスト削減を図る企業など様々な変化が見られます。さらに販売形態も多様化し、これまでの店頭販売に加えインターネット通販が加速。今後の業界には、このような事業モデルの改革や、いかに時代のニーズを的確に捉えるかといった企業努力が求められています。

また、ケリング ジャパンの競合他社としては、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパン、ワールド、オンワードホールディングス、ワコールホールディングスが挙げられます。

ここまでケリング ジャパンについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。