【企業研究】花王株式会社の戦略・強み・弱み・競合他社まとめ

国内トイレタリー業界ナンバー1の花王株式会社の戦略・強み・弱みについて就職活動目線から企業研究しました。花王株式会社は、ビューティケア用品の「ソフィーナ」「ビオレ」をはじめ、「メリーズ」「クリアクリーン」などのヒューマンヘルスケア、さらに ファブリック＆ホームケアの「アタック」「マジックリン」など多数のブランドを擁しています。 花王株式会社を就職活動の目線で下記３つのトピックに分けてご紹介します。

◆ TOPIC
• トイレタリー市場の情勢と今後の見通し
• 消費者・顧客の立場にたった「よきモノづくり」を支えるもの
• 成長戦略の基盤は「花王ウェイ」の実践

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矢野経済研究所が発表したトイレタリー市場に関する調査（2016年）によると、 各々の商品が持つ効能・効果に加え、気持ちの快適性や生活の質の向上を促す商品が多様な価値観を持つ消費者をとらえた結果、2015 年度もプラス成長。前年度比 103.3%、 1 兆 8,374 億 6,900万円の市場規模となっています。

中でも、サニタリー関連が、訪日外国人客によるインバウンド需要や高齢化を背景に拡大。また、オーラルケア関連は口腔ケアによる衛生意識、快適性・エチケット・清潔感などに対する意識の高まりが市場を牽引しています。

今後の成長要因としては、「中高年・高齢者層を中心とした需要拡大」「嗜好の変化とパーソナルユ ース化」「男性向け市場の拡大」「細菌感染防止意識の高まり」「訪日外国人客によるインバウンド需要」が期待されているとのこと。

また、インバウンド需要に対する施策が求められる一方で、トイレタリー関連メーカーの多くは、中国国内向け越境 EC ビジネスで中国市場開拓を強化していく傾向にあるようです。
洗剤やシャンプー、サニタリー製品などの家庭用製品や化粧品をはじめ、環境にも配慮した工業用製品など、数多くの製品を世に送り出している花王。同社の海外への事業展開は既に1964年タイ、台湾から始まっており、アジアでは香港、シンガポール、インドネシア、フィリピン、中国、ベトナムへと進出を拡大しています。

現在は、特に中国市場での展開に注力し、家庭用品のシャンプー、洗顔料、生理用品や赤ちゃん用紙おむつ、衣料用コンパクト洗剤などを現地で製造し積極的な販売活動を行っています。

一方、中国を中心としたアジア展開の強化に加え、欧米におけるビューティケア事業の強化も、花王のグローバル戦略の1つ。さらに、ケミカル製品事業のメーカーとしての顔も併せ持つ花王は、同事業の主力製品である「高級アルコール」や「トナー・トナーバインダー」の分野において、世界トップ3に君臨する実績を誇っています。

そんな花王が創業以来もっとも大切にしている消費者起点の「よきモノづくり」という考え方。この基盤となっているのは、「消費者ニーズの発掘力」「卓抜した商品開発力」「バリューチェーンマネジメント」「収益力」の4つの強みです。中でも特に注力しているのが研究開発で、投資額は年間約497億円、全社員の約1／3という人材を投入。その結果、「クイックルワイパー」や「ヘルシア緑茶」など、おなじみのヒット商品が数多く創出されています。

また、花王独自の流通体制も特筆すべきものがあるでしょう。卸店経由の販売が常識だった1966年当時に、花王商品を専門で扱う販売会社を設立。その後、工場での生産から販売店に陳列されるまでの一連の流れを構築したことで、商品の品切れや過剰な在庫を限りなくゼロに近づける仕組みをつくり上げました。そして、1990年代初頭には販売や入出荷のデータを分析し、需要に応じた計画的で効率的な生産体制をスタート。「サプライチェーンマネジメントシステム」をいち早く稼動させています。

成熟市場となったコンシューマープロダクツ市場ですが、消費者のニーズに注目すればチャンスがあると考える花王。「よきモノづくり」によってそのチャンスを新たな市場の開拓へと結びつける努力を怠ることはありません。絶えざる革新が売上げや利益の拡大を生み、「利益ある成長」の実現につながっているのです。

花王グループは、2030年までに達成したい姿として、持続的な「利益ある成長」と、事業活動を通じた社会的課題の解決や社会貢献活動による「社会

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