任天堂株式会社の戦略・強み・弱み・競合他社情報│企業研究記事

家庭用ゲーム機市場におけるリーディングカンパニーであり、近年は「Nintendo Switch」のヒットでも話題の任天堂に関して、戦略・強み・弱み・競合他社について就職活動の観点から企業研究しました。
下記４つのトピックに分けてご紹介します。

◆ TOPIC
• 103.4%の成長率のスマホゲーム業界へ、家庭用ゲーム機メーカーも参入
• 海外売上比率73.4%のグローバル企業、知的財産や新機種で事業拡大を狙う
• スマートデバイスビジネスの収益拡大がこれからの重要テーマ
• 任天堂の戦略・強み・弱み・競合他社のまとめ

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近年のゲーム市場は、スマホゲームに支えられる形で成長を続けてきました。2015年度の国内スマホゲーム市場の規模は、メーカーの売上ベースで前年比103.4%の9,250億円となっています。

一方の任天堂などが手掛ける家庭用ゲーム機は、スマホゲームほどの成長率ではないものの、注目すべき要素も少なくありません。

まず、挙げられるのはNintendo Switchの発売です。2017年3月の発売から売上は好調で、ゲーム機市場久々のヒットとなっています。

また、家庭用ゲーム機を手掛ける企業にとってスマホゲームも収益源の1つになりつつあります。

スマホゲーム業界では、オリジナルゲームのタイトルは飽和状態にあり、新たなヒット作を生み出すために、既存の有名なアニメやゲームキャラクターの版権を使用するトレンドが高まっているのです。

任天堂ではこのトレンドに伴い、版権を他社に販売するのではなく、自社開発で「スーパーマリオラン」や「どうぶつの森 ポケットキャンプ」などのアプリをリリースするなど新しい動きも見せています。

次に任天堂の経営状況を見ていきましょう。

1889年に花札メーカーとして創業した任天堂ですが、昭和後期から数々の業務用ゲーム機、家庭用ゲーム機を手がけ続けてきました。2017年3月期決算では、販売実績の約95%（約4,631億円）がゲーム専用機で、圧倒的な主力事業であることが理解できます。

地域別の売上比率を見てみると、海外進出が既に進んでいることもうかがえます。2017年3月期は海外売上比率73.4%、実は日本ではなくアメリカ大陸が最大の市場で、欧州市場も日本と同等の売上規模となっています。

また、独自の知的財産の1つとなるオリジナルのゲームキャラクターを数多く有していることも強みです。今後は「任天堂IP（知的財産）に触れる人口を拡大する」ことを掲げ、ゲーム経験を問わずに楽しめる商品作りにも注力していくようです。

加えて、直近では2017年3月に新たなゲーム機「Nintendo Switch」を発売し大きな話題になりました。コンセプトは「いつでも、どこでも、誰とでも遊べる」で、ポータブルゲーム機としても利用出来る点が画期的です。

ハード、ソフト両面を強みとする任天堂は、特筆すべき弱みはないものの、Switchのブームは一時的なものになるのではという見方もあり、持続的なヒットタイトル創出などが実現できるのかといったポイントに注目したいところです。

また、任天堂の競合他社としては、ソニー 、 日本マイクロソフトが挙げられます。

最後に、任天堂の成長戦略について見てみましょう。 前項でもご紹介した通り、任天堂では「任天堂IP（知的財産）に触れる人口を拡大する」�