株式会社ユー・エス・ジェイ（USJ）の戦略・強み・弱み・競合他社情報│企業研究記事

「世界最高」を届け、全てのゲストを「世界最高の笑顔」にすることを使命とする、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の企画・運用・コンテンツ開発を中心に、エンターテイメント＆レジャー業界へのビジネス提案も行う、エンターテイメント業界の株式会社ユー・エス・ジェイに関して、戦略・強み・弱み・競合他社について就職活動の観点から企業研究しました。
下記４つのトピックに分けてご紹介します。

◆ TOPIC
• ユー・エス・ジェイ（USJ）のエンターテイメント業界は巨大成長市場
• ユー・エス・ジェイ（USJ）が提供するワールドクラスのエンターテイメント
• ユー・エス・ジェイ（USJ）復活劇を描いた成長戦略とは？
• ユー・エス・ジェイ（USJ）戦略・強み・弱み・競合他社のまとめ

ユー・エス・ジェイの年収・インターン・選考/採用情報はこちらの記事へ
帝国バンクの「遊園地・テーマパーク経営企業の実態調査（2016 年決算）」によるエンターテイメント業界は、名古屋の大型テーマパーク「レゴランド・ジャパン」開園や、埼玉のムーミン・テーマパーク「Metsä（メッツァ）」着工などにより、話題としては活況傾向にあるようです。

一方、2016 年の訪日外客数は過去最高を記録した前年を大幅に上回り、2403 万 9700 人（前年比 21.8％増）となったものの（出典： 日本政府観光局＜JNTO＞ ）、遊園地・テーマパークの入場者数は前年比 1.3％減の 8039 万 2414 人でインバウンドの取り込みが課題に。（出典： 経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」 ）

また、2016 年度におけるエンターテイメント業界155 社の収入高合計は、前年比 1.9％増の約 8360 億 500 万円で全体の半数以上90社が増収。さらに、収入高規模別に見ると、「1～10 億円未満」と「1 億円未満」が合わせて全体の 62.6％を占め、少数の大企業と多数の中小規模企業が混在しており、収入高の格差が大きいことが分かります。ただ、増収企業の割合は前年から 5.8 ポイント増加していることから、業界としては好調だと言えるでしょう。加えて、収入高上位の企業は、2020 年の東京オリンピックを見据えたインバウンド需要への施策を打ち出すなど、業界内での期待感も高まっています。
出典： 遊園地・テーマパーク経営企業の実態調査（2016年決算）（201年7月26日）

2016年収入高ランキングにおいて、減収でトップを維持した競合他社、オリエンタルランドの東京ディズニーランドとは反対に、第2位で過去最高の収入高を記録したのがユー・エス・ジェイ運営の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」。

同年度は人気アトラクション「ザ・ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリーポッター」をはじめ、9月の季節イベント「ユニバーサル・サプライズ・ハロウィーン（ハロウィーン・ホラー・ナイ ト）」が好調だったといいます。開園 15 周年の目玉アトラクション「ザ・フライング・ダイナソー」をオープンさせるなど、次々と新たな施策を打ち出しリピーターを確保。2015 年度の入場者数は1390 万人と過去最高だった2014 年度を120 万人も上回り、結果として、2016 年の収入高は約 1500 億円で前年を 8.2％上回りました。

ユー・エス・ジェイが考えるテーマパークとは、人に喜んでもらうことそのものがビジネスで、ゲストの期待と想像を超える「世界最高」を届けること、そして、全てのゲストを「世界最高の笑顔」にすることが使命であるとしています。その言葉通り、ゲストを感動で惹きつけていることが業績からも見て取れます。

「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」は、米国ユニバーサルスタジオ社が手がけたテーマパークとしては、「ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド」「ユニバーサル・オーランド・リゾート」に続く3つ目の施設で、初めての海外進出となっています。

2016年の世界テーマパーク入場者数ランキングでは世界第4位に位置し、世界中のユニバーサル・スタジオの中で最も高い位置につけるという快挙を成し遂げるなど、エンターテイメント業界におけるアジアのリーディングカンパニーとしての位置を不動のものとしつつあります。
今は破竹の勢いを見せる「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」ですが、初年度に入場者数1100万人を迎えた以降、2年目は700万人台へと大幅に落ち込み、後は800万人台で推移するなど順調に成長してきたとは言えません。
この不振状態の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」をV字回復へと導いたのは、同社の元執行役員・CMO（チーフ・マーケティング・オフィサー）森岡氏でした。同氏の戦略が伝説的になるほど評価されているのは、8年連続で値上げをしながらV字回復を達成したこと。

現在の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」のチケット（1日券大人12歳以上）は税込で7900円。開園時のチケット代は5500円で、それから2000円以上も値上げしつつも、顧客満足度を向上させてリピーターを確保し、さらなる集客へとつなげていくインフレの持続を成し遂げているのです。
その戦略のためにユー・エス・ジェイが掲げたミッションは、テーマパークのコンセプトを「映画の専門店」から「世界最高のエンターテインメントを集めたセレクトショップ」へとシフトさせること。映画以外にも、「アニメ」「ゲーム」「コンサート」「レストラン」など、さまざまなエンターテインメントの要素を取り入れていかなければ、巨大なテーマパークは維持できないとの判断があったそう。

さらに、資金を投入すべきところには惜しみなく投資。例えば、「ザ・ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリーポッター」のハリーポッターエリアで、450億円が投じられています。米国オーランド「ユニバーサル・スタジオ」に続いて世界でも2番目というハリーポッターエリアのオープン後は、関西とそれ以外の顧客の構成比が逆転するとともに、海外からの観光客も増えて、世界の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」へと飛躍を遂げました。
そんな「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の次なる注目は、「スーパーマリオ」など任天堂のキャラクターとその世界観をテーマとした「SUPER NINTENDO WORLD」。ここでは500億円を投じるとか。日本発のキャラクターを使った「クールジャパン企画」は、2015年から毎年取り組んでいるテーマで、ゴジラ、エヴァンゲリオンなどがアトラクションとなっており、任天堂エリアはその集大成となるそう。

このように「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」は個々のアトラクションの魅力で集客し続けており、今後も客を惹きつけていくためには、新規投資を継続し魅力あるアトラクションを投入し続けなければならないと言えるでしょう。
2020年の東京オリンピックを見据えた外国人観光客のインバウンド消費にも大きく貢献することが期待される、「世界のエンターテイメント・リーディングカンパニー」を目指すユー・エス・ジェイの動向に今後も注目が集まりそうです。
出典： 不振だった「USJ」が急成長できた理由 (1/4) - ITmedia ビジネスオンライン（2017年3月14日）
エンターテイメント業界のユー・エス・ジェイは、「世界最高」を届け、全てのゲストを「世界最高の笑顔」にすることを使命とする、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の企画・運用・コンテンツ開発を中心に、エンターテイメント＆レジャー業界へのビジネス提案も行っています。新規投資を継続し魅力あるアトラクションを投入し続けており、外国人観光客のインバウンド消費にも大きく貢献していくことが期待されています。競合他社としてオリエンタルランドが挙げられます。 いかがでしたか？次回の記事では、有名なユー・エス・ジェイのクルーサービスや福利厚生を始め、気になる働き方や年収、インターン・選考対策情報などをお届けします。

ユー・エス・ジェイの年収・インターン・選考/採用情報はこちらの記事へ

商号株式会社ユー・エス・ジェイ （USJ Co., Ltd.） 発足1994年（平成6年）12月27日 代表者ジャン・ルイ・ボニエ 従業員数9,830名　※社員：1,030名�