三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社の戦略・強み・弱み・競合他社情報│企業研究記事

国際性No.1の金融グループである三菱UFJフィナンシャル・グループ（MUFG）のシンクタンク・コンサルティングファームで、海外に強みがあるシンクタンク業界の三菱UFJリサーチ&コンサルティングに関して、戦略・強み・弱み・競合他社について就職活動の観点から企業研究しました。

下記４つのトピックに分けてご紹介します。

◆ TOPIC
• 収益環境が変化する中で、メガバンクグループが注力すること
• MUFG 系、日本最大級のシンクタンク・コンサルティングファーム
• 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの世界的な視野で挑む成長戦略
• 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの戦略・強み・弱み・競合他社のまとめ

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独立系ITコンサルティング・調査会社であるアイ・ティ・アールが発表した「国内金融IT市場動向調査2017」は、金融業におけるIT投資動向と主要なITサービス分野の市場シェアを併せて掲載した初のレポートとなっているそう。

それによると、金融業における2016年度の売上高に対するIT予算比率は、金融全体平均で6.1％。金融業種別では銀行が7.4％と最も高く、次いで証券の7.2％となっており、これら2業種が金融全体平均を牽引。この結果から、銀行の積極的なIT投資に対する姿勢がうかがえます。

出典： 「銀行」の積極的なIT投資が明らかに――ITRがレポート「国内金融IT市場動向調査2017」を発刊：EnterpriseZine（エンタープライズジン）

このような動向の背景には、日本銀行のマイナス金利政策による貸出金利低下や人口減少のほか、フィンテックなどの技術革新を通じた異業種の金融分野進出などにより、経営環境が大きく変わりつつあることが挙げられるでしょう。

では、このような状況の中、メガバンクグループは、どの事業に投資して成長していくのでしょうか？

例えば、メガバンクグループの1つである、みずほフィナンシャルグループが進めるシンクタンク機能の強化策について、リサーチ＆コンサルティングユニット長・執行役専務が語っています。それによると、ユニットが持つ知見を社内で共有できることは大きく、法人向け部門では特に効果を見せているようです。

現場の営業部隊がシンクタンク機能を使って何ができるかを理解したことで、企業への提案の幅が広がりビジネス機会が拡大しているとか。みずほ総研のコンサルティング案件数が1年で1割増、みずほ情報総研も昨年のほぼ倍の案件を受注しているとか。

今後はITとデジタルに関する提案力がポイントになるそう。分析とソリューション、そしてIT・デジタルの3要素を含んだ提案をするため、ユニットの連携強化を目標としているそうです。
(出典： みずほFGでコンサルティング案件が倍増した理由 | 『週刊ダイヤモンド』特別レポート | ダイヤモンド・オンライン　2017年10月6日 )

次に、メガバンクのシンクタンクの中でも日本最大級の規模を誇る、三菱UFJリサーチ&コンサルティングを見てみましょう。

同社は、三菱UFJフィナンシャル・グループ（MUFG）のシンクタンク・コンサルティングファームとして、コンサルティング、グローバル経営サポートをはじめ、政策研究・提言、経済調査、人材育成支援等、国内外にわたる幅広い事業分野において多様なサービスを展開。

シンクタンク・コンサルティングファームとしては、社員数約800名、売上高170億円超と日本最大クラスの陣容と業容を誇ることが強みと言えるでしょう。

同社のコンサルティング事業本部が担うプロジェクトは年間約2,000件。国内外の経営/事業戦略、組織・人事戦略、マーケティング戦略、経営管理、グローバル展開支援など、クライアントの多様な課題に応えています。

出典： 携わるプロジェクトは、戦略系から業務・IT系、組織・人事系、国際業務系とさまざま （参照：三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC) 2019 Recruitment)

同社が携わるプロジェクトの内容を見ても分かる通り、クライアントやその活動内容は広範囲にわたっています。中央官庁向け政策研究・調査業務から、大企業向け戦略コンサルティングやグローバルコンサルティングを行う一方で、東名阪に拠点を有し、地方公共団体向け調査業務、幅広い中堅・中小企業向けのコンサルティングも行っています。

出典： 大企業から中堅・中小企業に至るまで、幅広いクライアントのニーズに応じコンサルティングサービスを提供しています （参照：三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC) 2019 Recruitment)

さらに、同社はプロフェッショナルで多様な人材を擁しており、さまざまな分野で活躍するコンサルタントや研究員に加えて、エコノミストや法律・税務・財務・貿易実務など、高度な専門性を有する人材が所属部署や地域を越えて協力して活動しています。日本有数の集合知を誇る企業、と自負しているほどです。

また、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの競合他社としては、みずほ総合研究所、野村総合研究所 日本総合研究所が挙げられます。

次に、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの戦略を見てみたいと思います。同社が、三菱UFJフィナンシャル・グループの総合シンクタンクであること