iroots事業責任者が語る「業界を選択するより大事なこと」とは?
※この記事は過去人気のあったメールマガジンから抜粋したものです。

はじめに
今日は志望業界選択について大事だと思うことを一つお伝えします。
でもその前に、、、
最近あなたは株価情報などチェックされてますか?

「株価?自分には関係ないだろう」そう思って気にせずにいた
3/5の日経新聞アクセスランキング上位の記事の表題です。
米国の保護主義政策、円高への嫌気が影響して日経平均が守るべき価格を下回ってしまったという内容です。
あまり良い話ではないのですが、これを見てふと思い出した事があります。
時は2008年9月。リーマンブラザーズホールディングスが経営破綻をしたことにより起きた、世界恐慌。
その名は「リーマン・ショック」
私は当時とある転職支援会社のチームリーダーをしていました。
専門は金融・不動産・コンサルティング業界の3つ。
実はリーマンショックが起きる前の2008年初頭から海外では兆候がありました。
サブプライムローンという住宅ローン関連で何やら問題が起きているらしいと、
日経新聞その他から情報を得ていた私でしたが、その時は自分には関係のあることだと思わず、 遠い異国のサムシングという感じで気にすることもありませんでした。
その頃、私のチーム実績は「好調」まさに前途洋々でした。
当時の転職シーンは金融・不動産を中心に人材不足感が強く、紹介すればするほど入社決定するという好循環だったのです。
立ち上げたチームが成長軌道にのりはじめると万能感というか、一種の安定成長神話が脳内にはびこってきます。
(たかが立ち上げて1年程度の短期スパン成長だったにもかかわらず、私の脳内はよほどお花畑だったのでしょう)
「ああ、きっとこのまま成長するだろう。良い船に乗ったなと」

しかし、結果は全く逆の展開に
2008年の夏過ぎくらいから「金融・不動産業界が何かおかしい。採用を控えているらしい。」という一種の噂話が出回り始めました。
次第に、実際取引先の企業から採用依頼のメールも減っていきます。
そして突如その瞬間はやってきたのです。
2008年9月の「リーマンショック」が勃発したタイミングで、全ての取引先企業が採用を凍結し、10名程度いた我がチームは一瞬で解体となりました。
当時の仲間たちには一人一人話をしてチームから離れてもらいました。事業は立ち上げるのは楽しいですが、たたむのは辛い。チームを解散させる仕事を一通り終え、自らも降格し、たった一人。
この時は私自身の能力のなさにただただ情けなく悔し泣きもしました。
「みんなに悪いことした。そして、やることもなくなってしまった。不甲斐ないが。退職するしかない。」
そんな事をぼんやり思っていた時、不動産会社の人事責任者から一本の電話をいただきました。

不動産会社の人事から受けた、さらなる追い打ち
「弊社で採用予定の入社予定学生を受け入れることが出来なくなった。」
「全員、内定取り消ししたいが貴社でその後のサポートが出来ないか。」
あなたは内定取り消しという言葉をどこかで聞いたことがありますでしょうか。
内定が決まり、その企業に入ろうと意志を固めたにも関わらず、企業の業績などにより内定を取り消されるというものです。
私としては自分含めチームメンバーの雇用さえも無くなろうとしていた状況だったので、そのような他人事に関わる余裕はない。という気持ちが正直な本音でした。
しかしながら、かつてお世話になったこともあり無下に断ることも出来ません。
実際にその学生さん達にお会いすることにしました。
自社オフィスに学生さん達に来ていただき話を聞きます。
(内定取消された学生さん)
「不動産業界に夢を持って就職活動しました。無事第一希望の会社に入れたと思ったのに信じられません。」
(私)
「そうですよね、、」
(内定取消された学生さん)
「不動産業界がずっと第一志望だったのに業界がこんな状況ではどうしていいかわかりません。」
(私)
「そうですよね、、、」
とてもではないが良い返しが思いつかない状態でした。
不動産業界に行きたい学生さんにとって日本だけではなく世界中の不動産業界が末期的「絶望状態」だったからです。
再就職先など私ごときに紹介できるわけがない。
「どうしたら良いのか・・・」
途方にくれる私は知り合いのITベンチャーの社長に会った時ついつい悩みを打ち明けました。

業界は違えど、根幹にあるものは変わらない
「でもその学生さん達には罪はないよね。もし良かったら会わせてもらえませんか?」
彼はそう言ったのです。
しかし、「不動産業界」と「IT業界」ってなんて噛み合わせの悪い業界なんだろうとその時思いました。
現物があってしかも重厚な不動産業と、現物がなくしかも触ることさえできないIT産業。
水と油みたいなものだと思いましたが、他に方法がなく一旦お会いした学生さんとの面談をセッティングすることにしました。
社長との面談が終わり学生から貰えた一言がまだ忘れられません。
「社会に必要なインフラを作るという働く人の思いは不動産もITもそこまで変わらないことに気づきました。興味があります。」
なるほどなと。業界の違いは確かにあるけど、大事なのはその底流にある人の意志なんだと。
さて、昔話はこれでおしまい。

業界なんて無理に決めなくたっていい。固定観念に縛られる必要はない。
「インフラ業界以外、どの業界や企業が良いかわかりません。メーカーやIT業界などはあまり興味が持てませんでした。」
その学生さんには別途個別にご返信させていただいたのですが、 同じ悩みを持つ学生さんは決して少なくないのではと思われたので上記の経験談を長々と書かせて頂きました。
業界なんか無理に決めなくたっていいんです。
まず、志望業界を決めなきゃダメ、というのは先人達が作った固定観念です。
もちろん業界を決めるのは悪いことではありません。
でも決める事だけに囚われず、その業界になぜ決めようとしているのかという自分の意志を大事にしてください。
社会に必要なインフラを作ること(過程・意志)→ 不動産業界に入りたい(結果・選択)
最初にあなたには意志があります。その意志を通して、選択という結果があるわけです。
irootsは造語ですが直訳すると「自分の根っこ」となります。
人はみな何かを決める途中には意志があります。その意志は一見バラバラに思えることもありますが、それらを掘り下げていくと、そこには決してぶれない何か(根っこ)を自分の心の中に見つけることができるのです。
これが見つかるとあなたの心は結果さらには現実(失敗や不可抗力)に対してよりしなやかに、より強くなります。
世間の不況がまた再び訪れても折れない自分を作りましょう。
志望業界を決めるより大事なこと。
みなさんのirootsを探す旅が充実したものとなるよう心より応援しております。
わからなくなったり自信がなくなった時は、一度俯瞰して自分の特徴をじっくり眺めてみましょう。
irootsの性格価値観診断は組織人事向けプロフェッショナル診断結果です。
よく見ると深いですよ。見直してみることをお勧めします。

まだ受けてない方は是非こちらから。
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―この記事を書いた人―
小笠原 寛iroots 事業責任者
編集:三浦 慶太郎
iroots インターン

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