井上特殊鋼株式会社の戦略・強み・弱み・競合他社情報│企業研究記事
井上特殊鋼株式会社を就職活動の観点から企業研究
「モノづくり企業」全般を支援する、コンサルティング事業という独特の強み持つ専門商社業界の井上特殊鋼に関して、戦略・強み・弱み・競合他社について就職活動の観点から企業研究しました。
下記4つのトピックに分けてご紹介します。
◆ TOPIC
井上特殊鋼の年収・インターン・選考/採用情報はこちらの記事へ
GDP2割程度を占める重要な製造業。業績は改善傾向に。
経済産業省発表の「製造業を巡る現状と政策課題~Connected Industriesの深化~」によれば、国内総生産(GDP)における製造業の割合は21.2%(2016年)です。
また、就業者数に占める製造業比率は全体の16.7パーセント(2015年)を占めていることからも、製造業は日本における重要な産業であることが分かります。
国内事業環境の制約要因として指摘されていた、「行き過ぎた円高」「法人実効税率の高さ」「経済連携協定への対応の遅れ」「厳しい環境規制」「エネルギーコストの上昇」「労働規制・人手不足」、といった解消に向けた取り組みは着実に進展しています。
出典: 製造業を巡る現状と政策課題 ~Connected Industriesの深化~ 平成30年3月19日 経済産業省 製造産業局
以上のような背景から、2016年に悪化した製造業の企業業績は2017年と比較し、改善傾向にあります。 また、日本銀行「全国企業短期経済観測調査」でも、製造業の大企業・中小企業ともに、業況判断は改善傾向にあるという結果が出ています。
コンサルティングに強みのある井上特殊鋼は「Made in JAPAN」復活に注力
次に、井上特殊鋼のビジネスモデルを見ていきましょう。
出典: 井上特殊鋼株式会社 新卒採用情報
知識と情報に強みがある井上特殊鋼の成長を支えてきたのは、独自のビジネスモデルです。完成品メーカーと町工場との橋渡しに、新たな価値を付加することで、「Made in JAPAN」の復活を目指しています。
一方、ネームバリューのないことが弱みと言えそうです。 しかしながら、取引実績は、完成品メーカー4,400社以上、町工場で2,500社以上。
また、100年余年の歴史の中で築き上げたネットワークを利用し、様々な形状の製品を提供しています。 案件によっては設計・工事まで一貫して請け負うことも。さらには新規開拓を続けることで、あらゆる産業分野に精通しているなど、事業領域は多岐にわたっています。
出典: 井上特殊鋼株式会社 新卒採用情報
社長曰く、井上特殊鋼は、「現在のビジネスモデルへの移行期が終わり、やっと全社のベクトルがそろった」という状態。 その結果、例え売上が半減しても赤字にならない収益構造を作り上げました。 他社が簡単に真似のできない、独自の仕組みを構築している強みがうかがえます。
井上特殊鋼をはじめとした同グループの自己資本金額は、2016年時点で191億1,300百万円。全ての株式公開企業3,620社の中央値を上回る水準となっています。 他資本を入れなくても完全無借金のため、株式公開で資金を集める必要がありません。
株式上場は、資産の社外流出といったマイナス面もあることから、必要があればいつでも可能な選択肢の1つと考えています。
また、井上特殊鋼の競合他社としては、 岡谷鋼機、 阪和興業 が挙げられます。
「情報と知識で製造業を支援する」井上特殊鋼の成長戦略とは?
井上特殊鋼のコーポレートスローガンは、「情報と知識で製造業を支援する」。このコンセプトに沿った独自のモデルを広範囲に普及させ、Made in JAPANの復活をサポートする戦略を今後も継続していきます。
その結果、国内マーケットを席巻する存在を目指しているようです。モノづくりにおける特徴のある企業の集合体として、ISS(井上特殊鋼)グループの成長をイメージしています。
また、それ以外については、同時並行的にいくつかの投資も行っています。アジアの合弁会社、アメリカにおける販売トライ、M&Aによるグループ化、特許製品に対する製造販売の業務提携など。分散投資の中から、将来のビジネスとなるものを生み出していくこともチャネルの1つです。
井上特殊鋼の戦略・強み・弱み・競合他社のまとめ
専門商社業界の井上特殊鋼は、コンサルティングに強みがあり、「Made in JAPAN」の復活に注力しています。ネームバリューのない点が弱みと言え
内容については細心の注意を払っておりますが、ご利用に際しては、閲覧者各人の責任のもとにこれをご活用いただけますようお願い申し上げます。
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