株式会社メタルワンの戦略・強み・弱み・競合他社情報│企業研究記事

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株式会社メタルワンを就職活動の観点から企業研究

三菱商事と日商岩井（現・双日）の鉄鋼製品部門が統合し2003年に誕生。連結売上高、取扱い数量、グループ会社数など業界トップクラスの規模を誇ります。業界のリーディングカンパニーとして「メタル・マーケットメーカー」（金属産業の成長を促す市場の創造）を目指していることで有名な鉄鋼商社業界の、株式会社メタルワンに関して、戦略・強み・弱み・競合他社について就職活動の観点から企業研究しました。

下記４つのトピックに分けてご紹介します。

◆ TOPIC
2017年度における鋼材の国内出荷量、2007年度比でマイナス成長

世界の人々の暮らしを支える、業界トップの鉄鋼総合商社

鉄鋼ビジネスの最前線に立ち続けるための、｢変革と挑戦｣による成長戦略

メタルワンの戦略・強み・弱み・競合他社のまとめ

メタルワンの年収・インターン・選考/採用情報はこちらの記事へ

2017年度における鋼材の国内出荷量、2007年度比でマイナス成長

土木や建築、機械などの材料とするため、板・棒・管などに加工した鋼材は、様々な用途に使用されています。一般的には、建設や自動車向けの割合が高く、鉄鋼流通業者は基本的に内需を主体に事業展開しています。

三井住友銀行の調査によると、鋼材の国内出荷量はリーマンショック後の2009年度に2007年度比で2割減少した後回復が見られたものの、建設需要は低く、自動車メーカーの海外生産シフト等の影響もあり、2017年度は90百万トンと同15%減の水準のままとなっています。

■鋼材の国内出荷量推移

出典：三井住友銀行

今後は、東京五輪関連の投資増等が期待されることから、2019～2020年頃までは堅調に推移すると見られています。しかし、中長期的には海外シフトがさらに進み、人口減等を背景に市場は縮小するなど、鉄鋼流通業者においても取扱量の低下が懸念されています。

一方、国内鉄鋼市場の価格動向を見ると、中国の景気減速等を一因に2015年にかけて原材料価格は下落傾向で推移し、鋼材価格も低下が進行しました。2016年以降は中国政府の景気刺激対策により需要が増加した一方で、同国における炭鉱の操業規制が実施され、需要に対して供給に余裕がなくなり原材料価格は反転しています。

以上のような状況から、国内鉄鋼メーカーや鉄鋼流通各社では製品価格の値上げを進め、鋼材価格も上昇してきています。

■国内鋼材価格(店売り)推移

出典：三井住友銀行

世界の人々の暮らしを支える、業界トップの鉄鋼総合商社

今回は、鉄鋼商社業界のリーディングカンパニーである、メタルワンを紹介していきます。

メタルワンは2003年に三菱商事と日商岩井（現・双日）の鉄鋼製品事業部門の統合によって誕生した、鉄鋼・鉄鋼原料の卸売販売を行う鉄鋼総合商社。双日の強みである国内販売力と、三菱商事が持つ海外ネットワークを活かし、売上は他のメーカー直系商社を抑え業界首位。国内はもちろん、世界各地に約140のグループ会社を展開しています。

同社は鉄鋼メーカーとユーザーの双方の取引に介在し、サプライチェーンマネジメントから戦略的ファイナンス、総合コンサルティング、ITソリューションまで、付加価値の高い様々なサービスを提供。

これらの機能と多方面に展開するグループ会社との連携により、ユーザーの海外進出支援や現地生産体制をサポートのほか、鉄鋼メーカーや加工・部品メーカーとの合弁による事業会社の設立など現地生産体制の構築も手掛けています。

さらに、資源エネルギー開発やインフラ整備などの大型プロジェクトにも参画するなど、鉄鋼が使われるあらゆるシーンがメタルワンのビジネスフィールドと言えるでしょう。

そんなメタルワンは業界のリーディングカンパニーとして、利益の追求だけにとどまらず、かけがえのない資源である金属が生活と文化の向上に貢献し続けられるよう、金属産業界すべての企業と連携し新たな市場の創造を目指す、「メタル・マーケットメーカー」というビジョンがあります。

持てる機能を駆使しながら世界の産業や人々の暮らしを支えることが、メタルワンが追求する姿です。