三菱商事の企業研究

今回ご紹介するのは,三菱グループの総合商社で五大商社の一つに数えられている三菱商事株式会社。

この記事を読んでいる方の中には、三菱商事への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、三菱商事の経営理念や同じ総合商社業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある総合商社会社の中で、なぜ三菱商事なのか？」という質問への対策を考えましょう。

三菱商事について深く知るために、まずは三菱商事の経営理念を確認しましょう。そこから三菱商事が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

『「三綱領」
所期奉公(しょきほうこう)
事業を通じ、物心共に豊かな社会の実現に努力すると同時に、かけがえのない地球環境の維持にも貢献する。
処事光明(しょじこうめい)
公明正大で品格ある行動を旨とし、活動の公開性、透明性を堅持する。
立業貿易(りつぎょうぼうえき)
全世界的、宇宙的視野に立脚した事業展開を図る。』（経営理念　三菱商事　より引用）

上記は三菱商事の経営理念として何十年にもわたり掲げられている「三綱領」。
三菱商事の社員は、この精神を共通の価値観として持つことで結束し、企業の総合力にしています。
さて、この経営理念のポイントは「責任感」「公正」「グローバル」の3点。
どのような状況下にあっても、全力を尽くして自分の業務に励むこと、誠実に責任を全うすること。その努力によって成長し、自身の可能性を広げて欲しい。
さらに大きな志を実現するべく人材として、自分自身やその置かれている環境に誇りを持てる人、そして、相手の立場にたって物事が見られる、そういった人材を三菱商事は求めているのです。

みなさんがアピールすべきなのは以下の通りです。
1.あなたが設定した最も困難な目標をどのように乗り越えたのか
2.あなたが仲間から信頼を得るためにどのようなことをしたか
3.あなたの経験が、三菱商事で挑戦したいことにどのように役立つのか

次に、総合商社業界の中で三菱商事と競合会社とを比較してみましょう。
競合会社といえば、7大商社のうちの他の6つである 三井物産、 伊藤忠商事、 住友商事、 丸紅、 双日、 豊田通商 が思い浮かぶはず。 そして、ここで三菱商事と比較するのは、伊藤忠商事。長年利益額トップを走ってきた三菱商事ですが、2016年3月期には伊藤忠商事にその座を譲り渡しました。
三菱商事は資源価格の下落によって海外資源開発投資で4300億円の減損損失を出し、最終損益は1500億円と創業以来初の赤字に転落したのです。それに引き換え、伊藤忠商事は早くから非資源ビジネスに転換していたため、最終損益は3300億円の黒字となり、初の総合商社最終損益額トップとなりました。
三菱商事も近年、非資源ビジネスへの転換を視野に入れていましたが、まだその転換が十分ではなく、今回の資源価格の下落の影響を大きく受けてしまう事になったようです。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
三菱商事は、資源価格高騰の恩恵によって純利益を伸ばしてきましたが、近年の資源分野の業績不振により、今後は資源に依存しない成長を目指す方向へ進んでいくといいます。
2020年には機械や食料など「非資源」の純利益を今の2倍にする計画も発表。
その方向転換の背景の一つには、2013年度に非資源で約2600億円の収益を上げており、その水準は商社の中でもトップという好成績を収めたことによるようです。
三菱商事は、インドネシアの大規模地熱発電プロジェクトに参入し、更なる利益の増加を目論んでいますが、他の商社も食料分野やソーラー事業などに手を広げ、非資源分野の強化を進めて、いち早く非資源ビジネスに転換した伊藤忠商事の躍進を許した失敗を教訓に、巻き返しを図るべく計画を練っています。

ここまで三菱商事についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考フ