三菱地所の企業研究

今回ご紹介するのは、「丸ビル」「サンシャインシティ」「アクアシティお台場」などで有名な三菱地所。
この記事を読んでいる方の中には、三菱地所への就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

（1）会社概要　（2）「企業」を知る　（3）「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、三菱地所の経営理念や同じ不動産業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通じて、「数ある不動産会社の中で、なぜ三菱地所なのか？」という質問への対策を考えましょう。

三菱地所について深く知るために、まずは三菱地所の経営理念を確認しましょう。そこから三菱地所が求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

三菱地所のブランドスローガン／ブランドステートメントは、以下の通り。
『人を、想う力。街を、想う力。――私たち三菱地所グループは、チャレンジを続けます。
街に、住む人。働く人。訪れる人。そのひとりひとりの時間が、豊かで満ち足りたものになるように。さまざまな人との出会いが、心ときめくものになるように。私たち三菱地所グループは、さまざまな空間やサービスに求められる本質的な価値を、ずっと追求してきました。これからも時代の先を見通して、お客さまひとりひとりの声に誠実に耳を澄ますことで真に求められる価値を創造していきます。そして、私たち自身もその仕事を通してワクワクし、ほんとうの感動をお客様と共有したいと願っています。そのために、私たちは常にチャレンジを続け自分たち自身も変わり続けていきます。』
（三菱地所「コーポレートブランド」ページより引用）

ここわかるポイントは、事業領域の全てに関わる「街」において、「そこに住む人」「働く人」「訪れる人」の全てに喜んでもらうために何ができるか、絶えずその答えを追い求めていくという三菱地所グループの志です。そうした志の実現のために三菱地所が求めるのは、使命感・緊張感・誇りを持つ人。歓喜をもって挑戦できる人を必要としてす。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の3点です。
・住む人、働く人、訪れる人が豊かになる街作りへの使命感
・チャレンジマインドを発揮し、困難を乗り越えた経験
・既存のやり方にとらわれず、新たな価値を創造した経験


次に、不動産業界における競合会社と比較してみましょう。
今回は、業界首位の三井不動産と三菱地所を比較してみたいと思います。両社の間には、どのような違いがあるのでしょうか。

まず、財務状況を比較してみます。平成28年3月期の実績と過去3年の推移を見てみましょう。
業界2位の三井不動産の平成28年3月期売上高は、連結1,009,408百万円（前年比9.1％減）、営業利益は連結166,199百万円（前年比6.3％増）となっています。平成26年から売上高・営業利益ともにほぼ横ばいに推移し、平成27年度はマンション事業における売上戸数が減少したものの、中核のビル事業では賃貸収益が増収となっています。 対する三井不動産の平成28年3月期売上高は、連結1,567,969百万円（前年比2.5％増）、営業利益は連結202,482百万円（前年比8.8％増）となっています。平成26年から3年間の推移は増収増益となっており、賃貸分野における商業施設の新規開業や既存オフィス等が増収。業界首位を誇る強固な財務基盤を有していることがわかります。

続いて、事業の構造を見ていきましょう。
両社とも2020年に開催される東京オリンピックに向けた街作りに焦点を当て、歴史ある都市を活性化させることで新たな価値を創造し、賃貸収入を確保する戦略をとっています。
三菱地所には、100年以上にわたり丸の内を世界のビジネスセンターへと育てあげた歴史があります。日本初のオフィスを丸の内に作ったと言われ、街の景観と都市の記憶を継承しながら都市文化の創造を図り続け、近年では丸の内に続き、大手町を国際水準のビジネス街に変貌させることを目指しています。また、老朽化したビルを建て替え、星野リゾートが運営する高級旅館の建設も進行中です。
対して三井不動産は、マンション、戸建て分譲、不動産流通事業の他、「ららぽーと」「三井アウトレットパーク」などの複合型ショッピングセンター、ホテルやリゾートなど多岐に渡る事業を手がけ、総合ディベロッパーとしての強みを際立たせています。主にオフィスの賃貸収入を利益の柱に、近年では日本橋、八重洲地区の再開発に力を入れています。


また、近年の業界トレンドも見ておきましょう。
主要対象企業128社の売上高合計による平成25年から26年の不動産業界の市場規模は、10兆8,599億円となっています。
これまでの業界は、東京ミッドタウン、丸の内再開発などオフィスと商業施設を一体化させた大規模なプロジェクトや、郊外型アウトレットモール開発などにより拡大を続けてきました。平成20年秋以降は、リーマンショックによる景気悪化を機に急激な不振に陥りましたが、平成24年から回復傾向にあります。また近年では、アマゾンをはじめとするインターネット通販が急成長していることから、賃貸用物流施設の需要が増加しています。これに伴い、三井不動産や三菱地所などは賃貸用物流施設事業に参入。今後、国内では大規模かつ先進的な賃貸用物流施設の開発が進み、同時に海外展開も加速することが予想されています。
また、三菱地所の競合他社としては、三井不動産、住友不動産、住友不動産販売、東急不動産などが挙げられます。

ここまで三菱地所についての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう。 選考フ