オリエンタルランドの企業研究

今回ご紹介するのは、東京ディズニーリゾートを経営・運営するオリエンタルランド。

この記事を読んでいる方の中には、オリエンタルランドへの就職を目指している学生もいらっしゃるかもしれません。
面接で問われた時に、「なぜこの会社なのか？」をしっかりと語れるように、この記事では、以下の3つの項目から企業研究を行っていきます。

(1)会社概要　(2)「企業」を知る　(3)「採用情報」を知る

他のライバルとの差を付けるためにも、この記事を読んでしっかりと企業研究をしていきましょう。 ここでは、オリエンタルランドの経営理念や同じテーマパーク業界に属する競合会社との比較、最近のニュースなどを通して、「数あるテーマパーク会社の中で、なぜオリエンタルランドなのか？」という質問への対策を考えましょう。

オリエンタルランドについて深く知るために、まずはオリエンタルランドの経営理念を確認しましょう。そこからオリエンタルランドが求める人材が見えてくるはずです。企業が求める人材を知ることで、あなたが何をアピールすべきかが分かります。

オリエンタルランドの企業理念は以下の通り。
『自由でみずみずしい発想を原動力に　すばらしい夢と感動　ひととしての喜び　そしてやすらぎを提供します』
(出典： オリエンタルランド 企業理念ページより引用 )

ここから分かるポイントは、顧客視点で発想する「顧客思考力」とビジネスを成長させる「戦略的思考力」です。そして、事業の成長を支えるさまざまな仕事は、すべて顧客に「夢・感動・喜び・やすらぎ」を提供することにつながっている、という企業理念への共感を特に重要視しています。常に顧客のことを考え、新たな価値観を生み出し、会社の成長に貢献できる人を求めています。

ですから、経営理念に共感した上で、みなさんがアピールすべきなのは以下の4点です。
1.自らの体験を盛り込んだ、オリエンタルランドへの強い共感
2.「夢・感動・喜び・やすらぎ」を提供してきた過去の経験
3.「顧客思考力」と「戦略的思考力」を持って、新たな価値観を生み出した経験
4.オリエンタルランドが目指す理念に向かって、自身が提供できること

次に、レジャー施設業界の中でオリエンタルランドと競合会社とを比較してみましょう。競合会社と言えば、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを運営するユー・エス・ジェイがあげられます。では、両社の違いを見ていきましょう。

平成27年の売上高で比較してみると、ユー・エス・ジェイが1385億円、オリエンタルランドは4653億5300万円と、圧倒的な強さを誇っており、来場者数についても、オリエンタルランドが31,377,000人、ユー・エス・ジェイが12,700,000人と、こちらもオリエンタルランドが圧倒的な勝利を誇っています。しかし、オリエンタルランドの売上高や来場者数が前年とほぼ変わりがないのに対し、ユー・エス・ジェイは売上高が前年比44％増、入場者数も21.0%増とユー・エス・ジェイの躍進が目立ちます。

オリエンタルランドは莫大な資本を武器に、強いこだわりをもって、アトラクションの開発に毎年数百億円にのぼる投資をしながら、顧客を飽きさせないムードを作ることで拡大を続けていましたが、度重なる値上げやサービスの質の低下が話題になるなど、一時の勢いに陰りが見えます。。
一方、ユー・エス・ジェイは、年間売上高の半分となる450億円を投資し、「ハリー・ポッター」の世界を再現した新エリアをオープンさせたり、子供に大人気のアニメ「妖怪ウォッチ」の期間限定イベントの開催などが好評で、人気を高めています。

また、近年のエンターテイメント業界のトレンドも見ておきましょう。
大半のテーマパークは依然として厳しい状況が続いていますが、改革に成功し、業績を伸ばし続けているテーマパークもあり、明暗を分けています。
テーマパークは固定費率が高く、初期投資の負担によって黒字化の前に沈んでしまうリスクがありますが、損益分岐点を超えると利益が大幅に拡大する傾向があります。
そこで、少ない投資で、最大のリターンを得る戦略が成長の鍵となります。また、国内需要は飽和状態にあるため、アジアなど近隣諸国からのインバウンド市場を開拓する必要があります。

また、オリエンタルランドの競合他社としては、ユー・エス・ジェイ、バンダイ、TBSグループ、テレビ朝日、ジェイティービー（JTB）グループなどが挙げられます。

ここまでオリエンタルランドについての様々な情報を見てきましたが、最後は同社の過去の採用情報を知り、早めの対策準備を行っていきましょう�