2022年6月、新卒学生向けスカウトサービス『iroots』上で、サイトを利用している2024年に卒業予定の大学/大学院生を対象に就活状況についてのアンケートを実施し、569名から回答を得ました。
 
 24卒学生の大半は、新型コロナウィルスが流行する中で大学に入学し、さまざまな行動が制限される中で学生生活を過ごしてきた世代。そんな彼らへのアンケート調査から見えてきた現在の就活状況、サマーインターンへの取り組み、就活に対する意識についてご紹介します。自社の採用活動にお役立てください。
 

「完全オンライン授業」は約2%のみ。オンラインから対面授業への切り替えが顕著に

はじめに、現在の大学生活について聞きました。

「現在、大学にはどのぐらいの頻度で通学していますか」という質問に対してもっとも多かった回答は「週3〜4日(49.7%)」、次に「週5日以上(31.1%)」という結果になりました。一時期は新型コロナウィルスの影響で多くの大学がオンライン授業を実施していましたが、この結果から対面授業に戻りつつあることが伺えます。
 

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6月時点で約8割の学生がすでにサマーインターンに応募・参加済み

次に、現在の就活状況について聞きました。

「就活を始めたのはいつごろですか」という質問に対してもっとも多かった回答は「2022年4月〜5月(49.9%)」、次に「2022年2月〜3月(25.8%)」という結果になりました。半数の学生が大学3年生への進級をきっかけに就活をスタートさせていることがわかります。
 

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「現在、具体的にどのような就職活動をしていますか」という質問に対しては「インターンへの応募・参加(80.5%)」が最も多く、次に「自己分析(73.3%)」、「業界研究(61.0%)」という回答が続きました。6月時点ですでに多くの学生がサマーインターンに向けて動きはじめていることがわかります。
 

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複数日?1day?学生に支持されるインターンの日数は

次に、これから迎えるサマーインターンについて聞きました。

「サマーインターンの応募(予定)数を教えてください」という質問に対してもっとも多かった回答は「6社〜10社(27.1%)」、次に「5社以下(25.7%)」という結果になりました。

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サマーインターンに参加予定の方に「サマーインターンのもっとも望ましい日数について教えてください」と質問したところ、もっとも多かった回答は「2日〜3日(63.2%)」、次に「1日(15.5%)」と「4日〜6日(14.9%)」がほぼ同数という結果になりました。
 

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(2日〜3日がもっとも望ましいと答えた人の意見)

・1日では少ない気がするし、1週間近くその企業のインターンに時間を取られるとより多くの企業のインターンへの参加がしづらくなるため

・予定が立て込んでいるため、短期間で充実したインターンシップに参加したいから

・1dayは気軽に参加できるが、2~3daysの方がより深くその企業や業務内容について理解でき、「インターンに参加した感」が強く感じられるため。

・1dayのインターンは、説明会のような内容で終わってしまって業務の経験などはあまり出来なかったという印象がある
 
 
(1日がもっとも望ましいと答えた人の意見)

・まだ業界を絞れておらず、色々なインターンに参加したいから

・志望度が高くない、まだよく知らない会社であっても雰囲気を知ることができるため

・自分の中で、サマーインターンはその企業の全てを知るためではなく、雰囲気を知るためという位置づけが強いから。夏以降のインターンなら、その企業で働く明確なイメージを固めるために数日以上のものに参加したいと思う

・研究で忙しく、基本的に研究室を平日に抜けることができないため
 
 
(4〜6日がもっとも望ましいと答えた人の意見)

・企業の業務を体験したいと思っており、説明から実行、フィードバックを貰うとしたらこのくらいの日数が良いと思うから

・複数のインターンに参加したいが、1日の説明会に出るだけでは企業HPにある情報を自分で調べるのと大差ないと感じるため、実際の業務を体感でき且つ一週間未満の4日~6日が望ましいと思う

・職場の雰囲気を知るにはこれくらい必要だと思ったから
 
 
この他に、「7日以上がもっとも望ましい(6.4%)」と答えた人からは「お客様としてではなく、日々の業務を行うものとして関われるから」、「時間をかけて会社の業務や自分とのマッチ度を知りたいから」という意見があげられました。
 

活動の制限、つながりの希薄化が影響?24卒学生が抱く就活への不安

 
最後に、「就活において不安なことを教えてください」という質問に対する回答の一部をご紹介します。
 
・周囲に相談できる人がいないことと、早期化により常に急がないといけないという焦燥感がある

・情報量が多く、取捨選択するのが難しい。間に合わないのではないか、と日々焦りを感じる

・自己分析が進んでおらず、自己PR等が明確になっていない中でもサマーインターンシップに応募すべきか悩む

・エントリーシートについて相談できる身近な人がおらず、どうしたらいいかわからないまま書いている感がある

・コロナで1・2年を過ごしたため友達が少なく、周りの状況が見えにくいこと

・同期などと会う機会も少なく、就活スケジュールの雰囲気を掴みきれないので気づいたら遅れていそう

・ガクチカのエピソードがない
 
この中で特に多くあげられていたのは、「周囲に相談できる人がおらず、就活の進め方に自信が持てない」という回答でした。

この要因の一つとして、大学入学当初から主流となっていたオンライン授業や、加えて部活やサークルなどの課外活動が制限されていたことによる“周囲との関係性の希薄化”が考えられます。

また、それと関連して「ガクチカや自己分析が十分なのか自信がない」という不安の声もありました。

このような学生の声を踏まえると、サマーインターンでは業務への理解を促すだけでなく、学生自身の経験の棚卸しや学生同士がつながりを持てるような要素を盛り込むことができれば、参加する学生にとってより魅力的かつ充実した体験が提供できるのではないでしょうか。

これから迎えるサマーインターンに向けて、学生の“生の声”をぜひ参考にしてみてください。
 
 
【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『iroots』を利用する2024年に卒業予定の大学生/大学院生
■有効回答数:569名
■調査期間:2022年6月13日 ~ 6月29日